なぜ走る? 文化系レベルランニング

東京マラソン2010にたまたま当選してしまった「読書が趣味」の文化系人間。 それ以来、50歳を過ぎた今も、なぜか走り続けています。 走ることにどんな意味があるのか? 「からだ」「こころ」「グッズ」「レース」「本」などから、走ることについて考える、ランニングブログです。

カテゴリ:マラソン大会 > 静岡マラソン

2019年2月24日、アップダウンが少ない高速コースの「静岡マラソン2019」(静岡市)に挑戦してきました!

静岡マラソンは今年で3回目。初参加の3年前には、当時の自己ベストを出した縁起のいいコースです。
今回も当然、今シーズンの勝負レースとして自己ベスト更新を狙いました。

40代も後半を迎えまして

ところで、私はもう40代も後半です。このブログも細々と続けてもう3年。人生に3歳追加で、40代半ばから40代後半へ。50歳が視界をとらえ始め、見える世界も違ってきています。

50歳が見えてくると、プライベートや仕事で大きな変化があります。昨年はなかなか忙しい1年でした。大きな変化といっても、子どもの受験や転勤、大病を患った友人たちと比べれば、私などはマシな方かもしれません。ですが、変化の時期は練習時間がとりづらいものです。

まあ、マラソンをやめても死ぬわけでもないですし、仕事や家庭の都合で趣味の時間が削られるのは当たり前のこと。そうは言っても、たかが趣味されど趣味。自己ベスト更新の達成感を味わいたいという欲はいつもどこかにあるのですな。結果が数字でハッキリわかる趣味。やりがいはありますが、良い面も悪い面もあります。

今大会に向けての練習は「やや不足」

このレースに向けては昨年12月からの練習を開始。正直なところ、開始が遅かった・・・
秋口は忙しくて練習時間が取れなかったからです。

昨年11月の 島田マラソン(記事はこちら)とジュビロ磐田マラソン(記事はこちら)では、どうも体調がイマイチでした。あまり練習する気になれず、12月に入り「さすがにこれはまずい」と、ようやく30km走などを始めたという駄目なスタート。

年が明けて、静岡マラソンの3週間前、練習の成果を知る機会となったのが、森町ロードレース(ハーフ、記事はコチラ)。結果は昨年よりも1分遅いタイム。全力で走ったレースで昨年よりも1分も遅い... 自己ベスト更新は、いくら高速コースの静岡マラソンでも難しいかと暗雲が漂いました。

唯一の希望は、この一年取り組んできたフォームの改善。マラソンを始めて今年で10年目。足首、膝、腰など、痛みが出るたびにフォームを改良をしてきました。距離の長いフルマラソンなら、ロスの少ないフォームが効くはず!と、練習以上の成果が残せるのではないかという自分勝手な妄想もいだきました(笑)

40代後半の「静岡マラソン2019」

静岡マラソンはスタート時刻は8:20。9時スタートのレースが多い中で40分早い。当然、起きる時間もいつもよりも40分早くて、しんどくなります。前夜は10時ごろ床に入り、起きたのは4:00。40代後半の身には、なかなかシンドイ(年齢は無関係??)。

会場入りは6:45。男子更衣室の市民会館で着替えとトイレを済ませ、7:35に荷物預け。荷物預けの締め切りが7:45ですから、もたもたしていると間に合いません。締め切り時間を過ぎても荷物袋をもって歩くランナーを何人か見かけましたが、どうなったのか?気になります。

整列の締め切り時間は8:00。もし遅れれば最後尾のブロック。なんとしても時間内入らねばなりません。最後のトイレを済ませて、7:55にAスタートブロックに並びました。

今回の静岡マラソンではAブロックに入るためには申し込み時に記録証の写真を送る必要がありました。知らずに送らなかった仲間の一人は、サブスリーランナーなのにBブロックになり、文句をブーブー。申し込み時からすでにレースは始まっているんですよ。ふふふ。

マラソン人生で初めてしっかりと準備したレース

今回は私自身の初の試みとして、大会準備は入念に行いました。いよいよ50歳が見えてきたので成長しないといけません(笑)。

これまでのレース準備はテキトー
で、その辺でもらった試供品や家に残っていたサプリを飲んだり。ゼッケンとチップ、シューズなど最低限の物だけは忘れないというスタイルだったので、時計を忘れることさえありました。

しかし今回は違います。

装備やサプリや睡眠など、できるかぎりの細かい準備をして本番に臨みました。練習が不足した分だけ、準備には時間をかけました。1か前から買物をして、当日朝は装備がすべてを完ぺき。ファイテンのシールをツボに貼り、テープも巻くなど、すべて予定通り。

朝、サプリをとる順番も決めた通りにしました。スタート前にサプリを2本。一つはアミノバイタルの赤いゼリー、もう一つはバームの黒いゼリー。コンセプトが違う(らしい)2つのゼリー。効きそうです。

唯一計画通りにできなかったのがトイレ。計算できず、朝のトイレには難あり。こればかりは当日朝の体調と相談するしかないようです。

そして、いよいよ本番。

私のレース模様 in 「静岡マラソン2019」


整列後、スタート前のいろいろ

この日の静岡市の気温は最低が3.9℃、最高が14.2℃。暖かく、半袖だけてアームウォーマーは必要なし。しかし、スタート前は楽でも、スタート後に暑くなると大変になります。私は暑さに弱く、大量に汗をかくので脱水になりやすい。少し不安がありました。

今年のゲストは増田明美さん
アナウンサーのような声と発音で、スタート前のランナーを得意の喋りで盛り上げていました。彼女が昔マラソンランナーだったということは、もはやどうでもいい。とにかくマラソン解説者としては日本ナンバーワンです。

今年もまた、タレントの勝俣州和さんが参加。壇上で「イチゴを食べたことないから速いランナーは残しておいてくれ」と熱弁していました。去年も同じこと言っていたような気がします。

そして、今回はもうすぐプロになる公務員ランナーの川内選手が参加ということで、静岡マラソンはいつになく盛り上がりました。川内選手は世界中で走る様子がテレビで放映されます。有名人が参加すると、それだけで嬉しいものです。特に、地方の大会では大都市の大会と比べると有名人の参加は少ないので、私も嬉しくなりました。

今回の目標と戦略

私の目標は3時間15分切り。キロ4:35で行けば、3時間13分24秒でゴールできる計算になります。イーブンで行きたいところですが、少しでも前半に貯金をためておきたいところ。今回のレースは、最初はキロ4:25で入ることにしました。

スタート~10km

8:20号砲。今回は身体が軽い。サプリが効いたのかも? 体調については、直前の調整が非常にうまくいったと思いました。しかし、油断はできません。3週前の「森町ロードレース」でも最初は身体は軽かったのです。にもかかわらず、結果は去年よりも1分遅かった。

序盤は、プラン通りにスタートからキロ4:25のペース。5km地点で森町ロードレースで見かけた小柄な男性が後ろからやってきて私の前に来ました。この「森町で私を抜いていった人」は、3週間前に余裕で私を突き放していきました。この男性はキロ4:25では余裕がありそうです。一方の私は失速することを想定した速目のペース。いずれ離されると思いつつ、しばらく目標とさせていただきました。

10km~21km

10km付近になると、このペースでは40kmは持たないことがわかってきたので、少し抑えました。やはり森町の男性は私よりも数段上。さようなら、森町の男性。

ということで、次の相棒さがし。キョロキョロ様子を見ながら走ると、「おお!」。ちょうど女性ランナーが通りがかりました。安倍川堤防で運命の出会い。14kmくらいだったと思います。

女性は大体マイペースで、急に崩れることは少ない。だから、ペースを合わせるのにはとても良いです。ストーカーではありませんが、やや後ろの位置に着かせてもらいました。ペースはだいたいキロ4:29。理想的です。

18kmで橋を渡り、川の向こう側に行きます。相変わらず女性の後ろ姿を視界に捉え、ペースは大体同じ。

21km~35km

ハーフ地点の記録は1時間35分。だいたいこんなものです。もしこのまま行けるとしたら、3時間10分(単純に2倍、笑)ですが、ここからはたぶん落ちていくのみです。

22km地点は安倍川堤防沿いが終わります。ここにエイドがありその後は、静岡マラソン名物ともいえる長い長い国道150号線の直線が始まります。このエイドで女性がサプリを摂ったので私も何となく真似して、サプリを飲みました。「周りのランナーに学べ」の精神。40代後半は謙虚です(笑)

150号線に入るときにがあります。本大会唯一と言える坂。無心で登ります。ここでは足に力があり、まだ元気でした。

しかし、直後にある新たに開通したバイパスが難関でした。長いカーブには横の傾斜がついていて、体が斜めになってしまいます。何百メートルも傾いて走るので、脚にきました。バランスが崩れた様子で、足の張りは2kmくらい続きました。しかし、24kmのこの地点ではまだまだ元気。
⚫150号線というフラットな直線が難関
さあ、ここからいよいよ一番の難所、150号線のストレート。延々と真っ直ぐに殺風景な景色が続きます。坂は肉体的に厳しいが、この10kmの直線は精神的に苦しい。
この直線を乗り切るコツはズバリ、無心です。体力は落ちても40代後半の円熟した精神力を発揮したい。

ここではもうひとつポイントがあります。それは、海風。向かい風が強くてペースが落ちます。ただし暑さが苦手な私としては、風が涼しく感じたため、向かい風の抵抗よりは、涼しさのメリットを感じました。「涼しくて気持ち良かった」とレース後に友達に話したところ、変な顔されました。

そして、30km過ぎにレースが動いた(大げさですみません)。今までペースを同じくしていた女性ランナーが失速してしまい、仕方なく抜いていくことになりました。ペースはそれまでにキロ4:40くらいまで落ち込んでいましたが、女性それよりも落ちました。ここで、とっておきのスズメバチのエキスか何かが入ったサプリ「ベスパ」を摂りました。やや体が軽くなったので少しだけペースアップ。

しかし、ここからの走り方が難しくなりました。ペース速いのか遅いのかわからなくなり、どのランナーについていけばよいのかわかりません。歩いているランナーもちらほら。

35km~ゴール

35kmになり、ようやく長い150号線も終わり。ここからはすこし折り返して北上します。この地点は、昨年と一部コースが変わり、上り坂が無くなって気分は楽。

しかし、北上を始めると、どういうわけか、体が言うことを効かなくなってきました(本当は理由はわかってます。疲労です、笑)。ペースはキロ4:53。もはやベスト更新は難しそう。どう考えても、それ以上は速く走れそうもないのです。体が動かない・・・

38km地点エイドで給水するも、胃が水分を受け付けない感じです。ここからは一気にペースが落ちてキロ6分近くになりました。身体が全然動きません。たぶん脱水だったのでしょう。

40kmを過ぎる。もはやベストなどは望むべくもなく・・・。やがて、一時後ろを走らせてもらったあの女性が苦しそうな足取りで私を抜いていきました。全然追いつけない。無念。

ゴール手前。明らかに脱水症状でふらふらしている男性がいましたが、その人にも追いつけない。 友達が何人か応援に来てくれていましたが、後で聞いたところ、「歩幅が短くて面白かった」そうです。

ヨチヨチ歩きのような走り。うしろからどんどん抜かれ、抜かれつつゴールしました。

記録は3時間21分(ネットタイム)

まとめ:やはり入念な準備だけでは練習不足は補えないです

全力を出し切りました。ゴール後は小さいスポーツドリンクとみかんをもらいましたが、腰を下ろすとしばらく動けませんでした。
自己ベスト更新はなりませんでした。練習不足。もう1ヵ月早く練習を始めることができていたなら・・・
入念に準備したレースでしたが、練習不足は補えないことが判明。サプリやテーピング、小手先のフォーム改善だけでは、レース本番で良い結果は残せないようです。

勝負レースの「静岡マラソン2019」で自己ベスト更新ならず。今シーズンのフルマラソンは終了しました。仲間の何人かはベストを更新していたので、条件はよかったのでしょう。

来シーズンは、私の人生もっと忙しくなっていそうです。自己ベスト更新はおろか、参加できるかもわかりません。

人生はタイミングです。もし、来年も静岡マラソンに出られるとしたら、それだけでうれしいことです。ランニングは続けていくつもりですので、自己ベスト更新とは違った目標を見つけて、走り続けたいものです。





「静岡マラソン2017」で履いたシューズは、ウェーブエンペラーTRでした。
今回は、記録狙いの本番レースで使用したこのシューズについて書いてみたいと思います。

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クッション性について

今回はフルマラソンですから履く靴には気を遣いました。
今大会に向けてのシューズの購入時(こちら)、私が重視したのは、フルマラソンに必要と思われるそこそこの軽さとクッション性でした。
ところで、ウェーブエンペラーTRは価格や仕様をみると、だいたいアシックスのライトレーサーTS5と同じくらいのところの位置づけです。しかし、 履き心地はかなり違います。
ソールはライトレーサーの方が圧倒的に柔らかくクッションが感じられます。一方のウェーブエンペラーTRは硬い。クッションはもちろんありますが、硬いから反発力を感じます。ライトレーサーTS5は1kmを5分30秒~4分30秒、ウェーブエンペラーTRは1km5分~4分が心地よく走れる気がします。


 本命レースで使用した理由
だいたいこんな感じです。
1. 履きやすい
 自分のもつランニングシューズの中で履き比べた結果、最もしっくりきました。これが一番大きい。
2. 42km試し履きできた
 新しく買ったシューズで42kmの試走ができたのはこれだけ。試してみて、30kmまではまったく問題なし。その以降わずかに靴擦れができましたが、どこが擦れるかわかったことで本番ではテープを正しく足に貼ることができました。
3. けっこう軽い
 ウェーブエンペラーTRはトレーニング用ですが、重量は235g。頑丈だけど軽い。
4. クッションもそれなりにある
 ターサージールと比べて、ソールが少し厚い。足裏アーチが弱い私にはターサージールでフルマラソンは不安がありました。
5. サイズもまあまあピッタリ
 どんなに良いシューズでもサイズが合っていなければ意味ないです。今回は靴ひもをかなりきつく締めて、足が靴の中で動かないように気をつけました。
6. ハイペースでも問題なし
 ペースを上げた練習でも重く感じたり、滑ったりすることはありませんでした。

不安材料
もちろん新しい靴に不安もありました。
それは、やはりソールの硬さ
ソールが硬いと衝撃が足に来るようなイメージがあります。これが自己ベスト更新を狙うフルマラソンの30km以降、脚にどういう影響があるのか。ここに心配がありました。


レースでの使用結果は?
フルマラソンを走ってみて、今回シューズに関して持っていた不安の部分は問題はありませんでした。調子を崩しスピードが落ちた30km以降は、ソールが硬いがゆえにぐらつかず守られていた印象すらあります。

では、なぜ硬いソールでも足に衝撃がこなかったのか?
ミズノさんのサイトにウェーブエンペラーTRの紹介があります。

これによると、ポイントは2つ。
1.「MIZUNO WAVE」:クッション性と安定性を両立させる仕組み。サイトの写真をみると、かかと部分の形状と素材がポイントのようです。
2.「スムーズライド」:かかとの接地から蹴り出しまでに生じる前後方向の揺れを軽減するシステム。よりスムーズな走りを可能にするそうです。

ここから考えたのは、「クッション性=柔らかさ」ではなく、衝撃をうまく吸収あるいは分散するということではないかということです。また、硬く感じるのは、安定性重視の結果でしょうか?
靴の構造、なかなか奥が深い・・・

このシステムのおかげで、静岡マラソン28kmからの失速後も、最後まで歩かずに走れたのかもしれません。(もちろん、気持ちの問題などいろいろあります。詳しくはこちら
ウェーブエンペラーTR、値段も手頃でオススメです。


●ウェーブ・エンペラーTR / TR-wide


昨日、静岡マラソン静岡マラソン公式サイト)を走ってきました。

前回の記事で、レースをシミュレーションしましたが、昨日はどうだったかといいますと、起床から会場到着まではイメージ通りでした。
イメトレの効果です。(イメクラじゃなく・・・)


「静岡マラソン2017」本番

●会場入り~スタート位置に整列
会場には6時50分到着。
男性更衣室となった市民文化会館で着替え。荷物預けまで1時間弱ですが、フルマラソンはテーピングやらなんやらが多くてけっこう時間がかかります。
今回は本命レースですし、レース中はトイレは絶対にいけないのでトイレ時間の確保にも気を遣いました。
荷物預けは7:40。ギリギリになってしまいましたが、間に合ったのでよし。預けてからトイレに寄り、スタート位置へ。アップはほぼできませんでした。

●スタート前
気温は前日から暖かくなり、半袖Tシャツでもそれほど寒くありません。最高気温は16℃との予報で、記録を狙うには私にはちょっと暑め。
整列して8時を過ぎてしばらくすると、予想通り、列はどんどん前に進み間隔が詰まりました。スタートラインが整列エリアから遠いため数百メートルは移動した気がします。軽いジョグくらいのスピードで進んだのでちょっと驚きました。わずかですがアップになりました(笑)。

●スタート
8:20号砲。
予想したスタートすぐの渋滞はそれほどでもありませんでした。
スタート1kmのラップタイムは4分15秒。早過ぎ!
周りにつられてしまいました。ということで、以後ペースを落ち着かせて、4分40秒くらいにして走りました。

●2km~ハーフ
変更のあった序盤の15kmくらいまでの新コースは、前年よりも走りやすかったです。
コースのシミュレーションが効いて、レースの全体像を意識できましたが、逆に囚われてしまった面もあります。アップダウンについては、緩いので思ったほど体感できず、考えすぎてペースがうまくつくれません。
コースが気になって自分の走りに集中できず、体の動きも何となく悪い。
ハーフまでは、それなりに走っていましたが、余裕がなく記憶も散漫です。

●ハーフ~28km
ハーフ地点。通過タイムを見ると、1時間38分。倍にすると、3時間16分ですから、目標の3時間20分切りに何分か余裕があります。しかし、30km以降のペースダウンを考えるともう少し余裕が欲しい。ここですこしペースを上げました。
少し走ると、150号線入口。上り坂が少しありますが、ここは一気にかけ登りました。
ここから長い海岸線が始まります。
そして、でっかい富士山が雪化粧して現れました。視界が広がっているため、存在が際立っています。白い富士山は美しかった!(静岡マラソンはこれまで天候に恵まれず、富士山がくっきり見えたのは今回が初めてのようです)

そんな感動が静まると、長く単調な海岸線が続きます。海からは横風。
ここは少し早いペースのまま、同じくらいのペースの人を見ながら淡々と走りました。
エイドにはおでんやカレーもあったようですが、私は食べることはありませんでした。いつか食べてみたい。
私の食事は、パワージェル(私は梅味です。けっこう濃いので水がないと飲めないかもしれません)とアミノバイタル GOLD でした。
ドリンクのエイドは2.5kmごとくらいの間隔であり、とても助かりました。運営の方々、ありがとうございます。

●28km~ゴール
海岸線の途中28km地点。トラブル発生。突然左脚の膝裏側とお尻の下あたりに違和感が生じ、動かなくなりました。
オーバーペースと暑さでやられたようです。靭帯か腱が原因の様子。
一気にペースダウンしてキロ5分近くにまで落ち込みました。
左脚を引きずるような形で走り、苦しくなりました。
残りはまだ14km。長い・・・、気が遠くなりました(笑)。
様子を見ながらだましだまし走りました。
ここから1kmまた1kmと減っていく残りの距離をひたすら数えながらの走り。
35km地点でようやく、海岸線が終わりました。風景が変わると気持ちも少しは変わり気がまぎれました。
38kmくらいからは、沿道の応援も増えて心強い。残り4km。あと少し。何とか少しだけペースが上がりました。
40km以降は気力です。最近はこんなのばかりです。最後の数kmは気持ちが入り、必死で走ります。人様には見せられない姿かもしれません。
そして、最後まで歩かず全力でゴール!
タイムは3時間20分。目標の20分切りは叶いませんでしたが。自己ベストは更新できました。

●レース後
今回ほど疲労困憊したレースはありません。しばらくは座り込んで動けませんでした。
自己ベストを狙えばそうなるのも当然ですが、それ以上にトラブルが発生して、その対応をしながら走ることに消耗しました。
息がゼエゼエなったまま収まらず、過呼吸ではないかと思いバスタオルで口と鼻を覆って呼吸したら収まりました。
着替えは両足のすべての筋肉がつりそうで足が動かせず、なかなか服が脱げません。右も左も脚は少し動かせば簡単につりました。着替え終わるまで20分くらいかかった気がします。


まとめ(トラブル発生時の心の支えについて

トラブルが起きた時、どうするかは各ランナーの決断次第です。
私は今回なるべくペースを落とさず走り切ることを考えました。

支えになったのは3つサプリメント、読書、練習

1. サプリメント
脚のトラブル後は、30kmでジェル、BCAAを35km、39kmで摂りました。サプリでごまかし左脚をかばいながらの走り。けっこう効きました。実際の成分が効いている意外にも、これを飲めば少しでも回復するかもしれないという思いも効果があったはずです。


2. 読書
苦しい中で思い出したのは、有森裕子選手のエピソードです(こちらで紹介しました)。「死んでしまった」というあのオリンピックのエピソードを思い出し、脚が死んだ後もはしり続ける姿を思い浮かべました。
トラブル発生後、私の1kmごとのラップは、かろうじて5分を切るペースを維持していました。「脚はまだ死んでいない」と言い聞かせ、苦しい中でも気持ちは折れませんでした。
もう一つは、村上春樹氏のウルトラマラソンのエピソード。いずれご紹介しようと思っていますが、苦しい時間に自分を「感情のない走る機械」と考え、足を前に動かすことだけに集中したとありました。
人は苦しい時はその場の感情に従うと、心が折れます。弱気になれば弱気の選択をします。「たかが趣味のマラソンじゃないか」というささやきが聞こえてきます。「来年だってあるだろう?」と自問自答が始まります。「すこし歩けば回復するかも。歩いたらどう?」こういう言葉が心に現れるともう終了です。どんどんペースダウンします。感情や思考を排除して走り続けることに集中しました。

3. 練習
今回の静岡マラソンは自分の今シーズンの本命です。これに合わせて、ずっと走ってきました。フルマラソンで自己ベストを狙えるのは、今シーズンこの大会が最後です。トラブル発生後は、練習を思い出し、その時間を無駄にしないことを考えました。歩いたりしたらすべてが無駄になります。
夏から走り、かなりの時間とエネルギーをランニングに注ぎ込みました。(私よりも多くの練習をしている人が周りにもたくさんいますので、あまり偉そうなことは言えませんが・・・)。とても歩くなどという選択肢はありませんでした。もう40代半ばですから、ベストを狙うチャンスも年々減ってきますので、年齢的なこともあります。


以上3点を支えにどうにか自己ベスト更新は死守した静岡マラソン2017。シミュレーションとは違い苦しいレースとなりましたが、思い出深い大会となりました。
気持ちの問題は大きいです。人生は苦しい場面も多いですが、粘って生きて行けばなんとかなる。そうと思える経験ができた大会でした。

これからもまだまだ走ります。

今週の日曜は、いよいよ本命レースの静岡マラソンです。
静岡マラソン公式サイトにはこんな数字がありました↓
静岡2017まで3日

これを見たら緊張感も高まってきました。
気になって夜も目が覚めてしまうでしょう。
こんなとき、トップアスリートたちはどんな風に過ごしているんですかね。

とりあえず、私は心を落ち着けるために、レースをシミュレーションすることにしました。
イメトレです。 イメクラじゃないです。イメージトレーニングです!


イメトレ開始!

●早朝(のイメージ)
4:30起床。静岡マラソンは8:20スタートです。早いです。
前日に持ち物すべて用意してあります。用意してなければ大変です。

前日に作っておいた味噌汁を温めて、納豆とご飯を食べます。
しっかり噛んで食べます。(具体的過ぎか?)
 
5:00着替え。短パンにTシャツなどを着て、その上にジャージなど。
天気予報では最低気温5度、最高気温14度。まずまずです。
たぶん短パンと半袖Tシャツにアームカバーになると思います。
アームカバーはとても便利です。走っていて暑くなったら、外したり下ろしたりして、肌の露出を調整できます。(私のはザムスト(ZAMST) 着圧アームカバー 

5:30出発。家の鍵をかけたことを確認して移動。
7:00会場到着 

●会場入り~スタート(のイメージ)
スタート(8:20)までの時間をどう過ごすかは、正直なところイメージすることは難しいです。
当日はトイレや荷物預けなどやらなければいけないことがたくさんあります。お腹の調子などは当日にしかわかりません。

最低限やるべきことは、2つ。
1.荷物預け 
 7:45まで。スタートの35分前です。油断できません。
2.スタート位置に並ぶ
 8:00まで。7:20~8:00です。この時間が重要です。

荷物を預けて、トイレを済ませて、スタート位置に並ぶことが最優先事項となります。


●スタート前(のイメージ)
なんだかんだで、なんとかスタート位置についたとイメージ。やれやれ。
昨年と同じであれば、エリア別に並び時間が近づくとどんどん前に進んで、すし詰め状態になります。(あまり詰めすぎると、スタート後に道が狭くなると危険です。ここは運営の方に改善して欲しいところですが、どうでしょうか。できれば詰めずにエリアごとの最初の間隔を保っておいて欲しい。)
スタート後に渋滞することは想定しておきたいところです。

●ここでコース確認です。(情報は静岡マラソン公式サイトより)
こちらが今年2017年のコース ↓
静岡2017コース
駿府城公園スタートで清水駅がゴール。ここは昨年と同じです。

下は昨年のコース↓ 今年と比べると、緑のマルで囲んだ部分が違います。
静岡2016コース
スタートは前回と逆方向に向かいます。
間違えて逆走しないようにしましょう。(逆走しないイメージ)
また、海岸の行ったり来たりがなくなりました。ここはけっこう気持ちが折れそうになるところだったので、ランナーには嬉しいポイントですね。

ついでに高低差ですが、こんな感じです。今年もフラット!(いや、むしろ下ってます)
静岡2017_高低差
難所をしいて挙げるなら、7km~12kmまでがゆるく上っています。


●スタート(のイメージ)
さて、いよいよレース本番(のシミュレーション)です。
8:20号砲。
スタートすぐは渋滞して満足に進めません。ここでのタイムロスは痛い!
でも仕方ないです。マラソンは我慢です。
最初の1kmで目標のタイムから15秒の遅れ。でも1kmあたり1秒取り返せば、15kmでチャラになります。(そんな計算でいいのか?誰か教えてほしい)

●2km~ハーフまで(のイメージ)
2kmからは渋滞も解消して、予想どおりのペース。7kmまでは緩い下りなので、時計をみると想定よりも早い、うれしい(願望)。
7kmからは緩い上り坂でやや苦しい。しかし、体調は万全で体が軽いので楽々と進みます(願望)。
12km過ぎて上り坂が終了。ここから呼吸を整えて、17kmからは下りでペースアップ!

●ハーフ~35kmまで(のイメージ)
ハーフ地点。安倍川の堤防を流してます。
(以下すべて願望)まだまだ全然元気です。力を残して、まだまだペースをあげられるけど抑えます。周りにはたぶんランナーがたくさんいます。女子の姿もちらほらと見える。
あと半分。「もう半分きた」と思うか、それとも、「まだ半分もある」と思うか。ここは気持ちの問題。「もう半分しかないのが残念」と私は思う。
ついでに、ハーフでBCAA(私はアミノバイタル GOLD です。効きます!)を補給します。

長い海岸沿いコースに入りました。
頭の中でサザンの曲が流れ、海風が心地いい。
そして富士山が見える。雪をいただく富士の山、ああ、美しい。

●35km~ゴールまで(のイメージ)
海よ、さらば。俺の海よ。
そして35km地点。ここからが本番。
(以下すべて願望)スペシャルスーパーサプリ(※まだ何を飲むか決めてないです。よく効くはずの何か)を飲んで、疲労が吹き飛びます。
ペースは全く落ちていない。いやそれどころか、わずかに上がっている。
もうタイムなど気にせず、無の境地。これが悟りか、ランナーズハイか、何なのかわかりませんです、はい。
そして、ゴール近くになり沿道の応援も増えています。
みんな私を応援してくれています。
同時に私の走りは、人に(いや、生きとし生けるものに)感動を与えているはず。
大切なあの人に届け、俺の姿!

そしてついに感動のゴール!
すべてを出し尽くしました。悔いはありません。燃え尽きました。真っ白に。

ゴールタイム(のイメージ)
いいシミュレーションでした。ゴールタイムのイメージは自己ベストを30分は更新しています(笑)。
静岡マラソンの走りについてはまったくの妄想ですが、大会についてはいろいろ調べたので、よい準備になりました。


まとめ
シミュレーションで心が落ち着いた気がします。イメージを膨らませるだけなら誰にでもできますので、皆さんもとらわれることなく自由に走りをイメージしてみましょう。参加されない方も、静岡マラソン公式サイトがありますので、これを見ながら妄想ランを楽しむことができます。


 

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