なぜ走る? 文化系レベルランニング

東京マラソン2010にたまたま当選してしまった「読書が趣味」の文化系人間。 それ以来、50歳を過ぎた今も、なぜか走り続けています。 走ることにどんな意味があるのか? 「からだ」「こころ」「グッズ」「レース」「本」などから、走ることについて考える、ランニングブログです。

カテゴリ: その他

お久しぶりです、しばらくぶりの更新です。皆さん、お元気でしょうか?
気がつくと、2021年の夏になっていました 。

前回更新時(2020年2月27日)は、新型コロナウイルスの流行前の平和な世界でした。しかし、世界は一変。今は、新型コロナの世界にすっかり慣れている自分に驚くばかりです。

その後も、ほそぼそとランニングを続けていました。
しかし走行距離は、かつて自己ベスト更新を目指していた頃とは、比べものになりません。
今は週2~3回、月に80~150kmほどでしょうか。


体力アップよりもスキルアップ

今の私は、走り込みではなく、体の使い方を改善する方向で走力アップをめざしています。

この新型コロナの流行により、私の通うジムではマスク着用が義務づけられました。マスクで走るのが苦手な私は、マスク必須のトレッドミルでは走り込みができません。
結論、「走るのは外」。屋内でのランニングは捨てました。

ジムでのランニングが減った分は、身体バランスの調整を心掛けてます。
以前のように時間もない今は、短時間で効率重視です。

屋内トレーニングメニュー

現在は、次の3つが私の屋内トレーニングの軸になっています。

1. 股関節ストレッチ
2. 懸垂
3. ウォーキング


もちろんこの他にもいろいろとやったりしますが、時間があまりないので、最低限やるのがこの3つ。
それぞれ見ていきましょう。

1.股関節ストレッチ

ストレッチは今のところ、股関節がメインです。これだけのことも多いです。
一般的にオッサンは体が硬い。特に、40歳くらいまで運動をしてこなかったオッサン(私です)は、一筋縄ではいきません。かなり時間をかけないと無理です。
私のストレッチは硬い人向けです。柔らかい人には意味ないかもしれません。

股関節は、まず「前屈」
膝を伸ばして手の先が足の先につくようにグーっとやる、あれです。硬い人はとにかく手先と足先の距離が遠い。昔ま私は、30cm以上離れていました。今は、立ち姿勢の前屈で、手の平がギリギリ床に着くぐらいにまでなっています。ここまでには3年かかりました。
前屈のコツは、下腹に力を入れることです。どの辺りにというのは、前屈をしながらいろんな力の入れ方を試すしかないと思います。私はある日、適当に腹筋を入れたらグッと手の指が進みました。
それと、お腹と太ももの距離が近づくようにすること。そうすると股関節に効いてきます。

次は、うつ伏せの状態から、「膝を曲げた片足を開いて上体を起こすストレッチ」
体が硬い人は、股関節だけでなく腰にも負担がかかるので、無理せずにゆっくり少しずつやるのがポイントです。

この二つのストレッチを続けていると、走るときに、股関節の位置と動きが何となくわかるようになります。
股関節が柔らかくなると、動くようになり、走っているときお尻とももの裏の筋肉が使えるようになります。その結果、20kmくらい走った時に、脚全体への負担が軽くなったような気がします。脚の内側の筋肉も使えるようになり、走った後の膝外側と太もも外側の痛みなくなりました。

2. 懸垂

ふつう懸垂というと腕や肩を鍛えるイメージがあると思いますが、私は背中を鍛えているつもりです。
ランニングで疲れてくると腰が落ちて段々と前かがみになりがちです。そこをグッと背中でこらえるのです。

それと、懸垂もまた腕の力だけでやろうてしてもうまく上がりません。腕を完全に伸ばしてから上げるには、全身の筋肉をうまく使う必要があります。その体全体のバランス感覚を養う意味もあります。

ランナーは走ってばかりで上半身を鍛えない人が多いようですが、「脚だけ立派」ではアンバランスのような気もします。そこはしっかりと、バランスをとりたいところ。

3. ウォーキング

ウォーキングは、ただ単に走るのを遅くしただけの運動ではありません。
ジョギング同様の体重調整や心肺機能の維持の側面もありますが、それだけではなく、私にとってはもっと大切な意味があります。

それは身体のバランス
体の左右差、骨盤の傾き、胸の上下の傾きなど、歩きながらいろいろと変えてチェックしています。ランニングでいつも同じように走っているだけでは、ストレッチや筋トレの成果は実感しにくいです。そこで、体の変化を感じられるようにウォーキングを取り入れています。

続けているうちに、私は身体がねじれていること実感としてわかるようになりました。骨盤がの右側が後ろに向いているのです。このねじれと共に何十年も生きてきて馴染み過ぎているため、これを直すのは簡単ではありませんが、時間をかけてじっくりと直すつもりです。

まとめ

レースがほぼない現在、モチベーションも低くなりがちです。もう少しこの状況がつづきそうですが、
環境が変わっても走力は向上させることはできると信じています。
この新型コロナ騒動が終わり、各地のレースが始まったときに、しっかりと完走できる力を作っておきたいものですね。

ゼエゼエ走るのって、キツイですよね?

大人になっても走るのが嫌いなひとは、中学・高校時代に部活や体育の授業で散々走らされて、ゼエゼエ言った覚えがある人ではないでしょうか?

しかし、実は私、ゼエゼエ走ることがそんなに嫌いではありません。

これを聞いたら、普通の人は私のことを変人と思うことでしょう。たぶんランナーの人でも、私を変人とみなす人は多いはずです。

昔は私もゼエゼエ走ることは好きではありませんでした。ランニングを始める前までは、とてもそんな風に考えることはできなかったのです。

「ゼエゼエ走る」のは3Kです

簡単にいうと、ゼエゼエと息が上がるまで走ることは、「きつい、苦しい、怖い」の3つのK、つまり3Kがついてきます。まず体が、特に足の筋肉がキツイ。そして、ゼエゼエと呼吸が激しくなって苦しい。さらに、心臓麻痺で死んでしまうのではないかと不安も起こるので怖いのです。

スポーツ以外では異常事態

もし、街中でスーツを着た人が猛ダッシュしていたら、それは緊急事態を予感させます。例えば、時間に遅れそうな人は走るものです。「遅刻しそうなんだなあ」とか、適当に理由を想像して私たちは納得します。

でも、ゼエゼエ息が上がるまで走り続けるスーツのひとは見かけることがほとんどありません。ゼエゼエ走る人はスポーツ以外ではほぼ見かけません。走ってゼエゼエするには500mは必要ではないかと思いますが、その距離をダッシュできるひとはあまりいないですし、それ以上の距離は、自転車・バイク・タクシーなどほかの手段を考えるものでしょう。5分の遅れなら、相手に電話を入れておけば済みそうです。

ランニングをしているのでもないのに、街を歩く服でゼエゼエ走っているひとがいたら、それは異常事態と言えそうです。

走ってもいないのにゼエゼエしたら「息切れ」

ところで、身体を激しく動かしてもいないのにゼエゼエなるのはふつう「息切れ」と呼ばれます。原因は、肥満による心臓への負担、過労やストレスによる脈拍や血圧の乱れ、肺・心臓・脳血管の障害などがあるようです。

肥満や運動不足が原因なら、ジョギングやウォーキングででかなり解決できそうな気がします。マラソンランナーは、日常的に走っているので、少し体を動かす程度で息切れする人は少なさそうです。

多くのランナーは、あまりゼエゼエしてないのではないか?

街でジョギングをしている人たちは、汗はかいていても、ゆっくりで息が上がらない程度に気持ちよく走っているものです。普段よく走る人でも、ゼエゼエと息が上がるほど走る人は少ない気がします。

マラソンランナーでも、私くらいのレベルでは、ゼエゼエ走る人はそんなに頻繁には見かけません。最初からゼエゼエ走っていたら、フルマラソンは到底最後まで持ちません。実際のレースで、スタート直後からゼエゼエ走ってるひとがいますが、大抵は10kmくらいで失速します。つまりオーバーペースです。

マラソンはだいたいゼエゼエ走るものではありません。私がゼエゼエ走るのは、登り坂と、ハーフマラソンの残り2~3kmだけです。何度も記事に書きましたが、これは私にとって、よくあるハーフマラソンの光景です(笑)。

ゼエゼエ走るマラソンランナーとはどんなランナーなのか?

実は、マラソンランナーは、「ゼエゼエ派」と「そうでない派」に分かれます。
ふつうのマラソンランナーがゼエゼエ走らないしたら、だれが走るのかと言えば、それは記録を狙っているランナーか、誰かに勝ちたいランナーです。

ゼエゼエやるランナーは、レースでやります。終盤に自己ベストが見えたりすると、最後はまず間違いなくゼエゼエ走る(笑)。しかし、フルマラソンの場合はゼエゼエ走りたくても足がついてこないので、息が上がらないこともあります。ハーフマラソンでゼエゼエするのは最後の1kmでも余力があってスピードがあがるからです。

さらに、近くを走っているランナーに負けたくない気持ちもゼエゼエ走らせる動機になります。自己ベストは諦めていても、残り1kmでさっきまで横にいたランナーに置いて行かれそうになると、闘志に火がついたりします
闘争本能なのか何なのかわかりませんが、タイムは良くなくても勝つために息が上がるまで走ることもあるのです。

しかし、この闘志も考えもので、自動車運転でも同じ感情が起こりうるので、あまり感心しません。危険なので心の制御ができるようになってから、誰かと勝負をしましょう

マラソンランナーをゼエゼエ走らせるものは何なのでしょうか?
それは「」です。
欲とは本当にすごいものです。小欲知足では、マラソンの記録は生まれないのです。

ゼエゼエ走ることのメリット

上で書いたことは、レース中のことでしたが、マラソンで記録をねらうランナーは練習でもゼエゼエ走ります記録につながるメリットがあるからです。

まず、ゼエゼエ走ることで、心肺能力が鍛えられるからです。心配能力の強化は長距離ランナーにも効果があります。
私もインターバルトレーニングなどのスピード練習を取り入れてから、フルマラソンで3時間半を切れるようになりました。ゼエゼエ走ることで、実際にレースのタイムが上がったのです。ただし、100mや200mのダッシュを繰り返すだけで42km走れるようになるわけではないので、長距離走の練習も必要です。

そうは言っても、やっぱり怖い

ゼエゼエ走ると心肺能力や足腰が鍛えられてタイムが上がります。しかし、ゼエゼエし苦しい呼吸が続くと、やはり身体によくないのではないかと思いますし、心臓麻痺で死ぬのではないかと思います。
特に、始めるまでの時間は不安があります。まずはゆっくり1kmくらい走って体を少し温めて血の巡りをよくしてから取り組むようにしています。

ゼエゼエした後に得られるものもある

そして、これは私だけかもしれませんが、息がゼエゼエしたあとは、とても気持ちいい爽快感があるからある程度続けられるような気がします。この爽快感はいいもので、仕事のストレスなどは吹き飛んでしまうことがあります。

だから、ゼエゼエ走るのが昔ほど苦ではないのです。 今シーズンの私のレースはすべて終わりましたが、まだ時々ゼエゼエする練習をやってます。すでにレースが終わっているので、記録狙いや勝ちたい目的ではありません。爽快感もありますが、レースのための欲がないと、3kを乗り超えてゼエゼエ走るまで気持ちを高めることはできません。
実は、レースなしでゼエゼエ走ることができるのは、他の理由があります。それについては、また近いうちに書こうかと思っています。


ややタイトルがあれなので、私が「台北マラソン」に出たと思う人があるかもしれませんが、違います

今年の冬休み、台湾に観光に行ってきました。そして台湾の首都台北を走りました。

台北は治安もいいし、掃除が行き届いてきれいで観光にはもってこい。だから、街を走ってみたくなり、実際に走ったのです。

今回はその様子をご報告です。

走ると街が見える

まず街ランニングについて書きますと、私は走るのが好きなので旅行をするとけっこう走ります。

旅行すると、大抵はその土地の料理をよく食べるもの。ついつい食べ過ぎてしまい、結果は体重増加。運動しなければ太ってしまいます。
ランニングはそんな時の救世主。運動と観光が一緒にできるのです!

一方、走ると、その街がよく見えます
もちろん歩いても見えますが、歩くと移動に時間がかかります。
自転車でももちろん街が見えますが、レンタサイクルがいつもあるわけではない。
車でも見えますが、街の空気感のようなものが感じられません。

ランニングは効率よく街を見ることができ、空気を感じられるのです。

私の装備は?

シューズはニューバランスのミニマス(MINIMUS)。ビブラムソールの軽量薄型です。

旅行に持っていくには非常によいシューズです。 ただし薄底なので注意が必要。ふだん厚めのシューズで走っている方でカカト着地している場合は足を痛めてしまうかもしれません。これを履く場合すこしフォアフットの練習が必要かと思います。

これにウエストポーチをつけて、スマホを入れていきました。スマホは写真撮影用です。


この時季の台湾は冬ですので、ある程度寒いですが、日本の11月といった感じでした。天気はずっと曇りでやや肌寒いものの、たまに晴れるとTシャツ1枚で十分。そんな気候でした。暑ければ、ザックで水分を持つ必要がありますが、今回はウエストポーチのみ。だいたい1時間から1時間半くらいと思い、軽装です。

朝の台北ランニング、やってみました

この日は平日の朝9時よりスタートしました。ホテルを出てGPSをセット。中心街から、南に向かいました。今回走ったコースはこんな感じです。

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始めて訪れた海外の土地を走るのは少し勇気が要ります。
走る前にその街の治安については、良く調べておくべきです。
私が事前に調べた範囲では台北という都市は「極めて安全」ということでした。観光で実際に歩いてみても治安の悪さは全く感じませんでしたし、まあ大丈夫かな、と。
とくに、自動車などの運転マナーなどについては、各国で違うはず。運転が荒い街では、ぼけっとしていると交通事故に遭ってしまいますので注意が必要ですね。


台北を走って見えたもの

走った日の台北の天気は曇り。
台北はこの時期でも晴れると一気に暑くなるので、走りたい気持ちが無くなると思います。水分補給やら日焼け止めやら面倒です。
今回は走りながら、スマホでけっこう写真を撮りました。時々足を止めて、気になったものや風景を撮る。観光地に行くと観光名所を一生懸命撮ったりしますが、ランニングは何気ない街の雰囲気を撮るのによいです。
そんな風に撮った写真がこんな感じでした。詳しい説明はしませんので、気が向いたら見てください。(キャプションは省略です)

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台北ランで一番記憶に残ったのが、バイクの群れ。バイク通勤がすごいのです。バイクは日本よりも断然多いですが、それには台北には台北の事情があるのでしょう。駐車場がないとか、電車が少ないとか、でしょうね。
それにしても、ちょっと多すぎw

ランナーの皆さん、旅行先でのランニング、いいですよ!ぜひ!

明けましておめでとうございます。
2019年となりました。今年もゆるくそこそこに更新していく予定です。
本年もよろしくお願いいたします。

新年初めての記事は、新年らしくしようかとも思いましたが、昨年更新した前回記事の続きにしました。内容が新年らしくなくて、ごめんなさい!


マラソンすることのデメリット

マラソンにはデメリットもあります。
「マラソンなんて苦しいことをなぜ続けるのか?」とよく問われますが、確かに苦しいです(笑)。苦しいことは、マラソンのデメリットの一つで、苦しいことをわざわざするひとがおかしいと思うのは当然です。

身体的なデメリット

例えば、トレーニング。トレーニングもある程度きつくないと成長しません。したがって、苦しいことは苦しい。
また、マラソンでは、脚が痛むことがよくあります。これもデメリットのひとつ。前回の「袋井マラソン2018」でも脚が痛みました。レース中に足が痛むと本当に地獄(笑)。

「苦しさ」と「痛み」はマラソンにはつきものです。しかし、ランニングは慣れてしまえば、言うほどは苦しくありません。
痛みについても、程度の差はありますが、筋肉や靭帯の炎症は数日すれば治まります。ランニングを続けていれば、痛みは治まることを知っているので、それほど怖くもありません。

 痛みや苦しさといった身体的なデメリットは「慣れ」である程度消化できてしまいます

心理的なデメリット

マラソンには、「突然死ぬかもしれない」という恐怖もあります。
フルマラソンのスタート直後は、生きて帰ってこれるだろうか、と今でも毎回心配になります(恐らく、完走できるかどうかの心配と重なっています)。
これは人生観の問題で、旅行に行って事故に遭うことの心配と同じ。不安で行動できないなら、得られるものも少ない。犯罪が怖いからといって、家に引きこもっているわけにはいかないのと同じです。生きていればリスクは必ずあります。

実生活でのデメリット

私にとって、マラソンのデメリットで大きいのは、練習に時間がかかることです。
特にフルマラソンの練習ともなると、4時間走ることも普通です。練習場所への移動や休憩、練習後のストレッチやシャワーなどもあって、かなり時間がかかります。
フルマラソン用の練習をすると、休日を走っただけで終えてしまうことがよくあります。 やることは走るだけ。何も生み出さないので時間の無駄に思えることがよくあります。しかも長時間の練習で体がけっこう疲れます。

自分の生活の中でマラソンをどう位置づけるか


練習に時間を食うことには、今でも解決策はありません。効率よくやれば、ある程度は時間を短縮できるはずですが、劇的にタイムが上がらなければ、一回の練習時間は減りません。 

フルマラソンを続けるなら、スケジュールを管理して、マラソン練習用の時間をつくり、内容の濃い練習をするのが一番良いと思います。

 他のやりたいことと天秤にかけると、時間の無駄に思えます。走るだけですから(笑)。
マラソンにどんな意義を求めるかが大切ですね。


最近は、更新回数も減ったものの、だらだらとこのブログを続けています。とりあえず、ブログが続いているのは、走ることを続けているから。続けることの意義はあるような気がしてます。

私は来年48歳、年男です。人生の節目を迎えて、これからどう生きるかについてよく考えます。「走ること」についても、なぜ続けているのかいまだに考えています。

改めてランニングを問う

私がマラソンを始めたきっかけは、2010年の東京マラソン出場。走り続けて9年になりますが、いろんなことがありました。良かったと思うことがたくさんあります。

マラソンすることのメリット

ランニングで仲間ができました。自分の仕事や世代を超えていろんな人と出会えたのが収穫です。嫁さんとも知り合いました。これは大きい(笑)。

いろんな場所で練習するようになり、住んでいる地域についてよくわかるようになりました。人間は慣れた場所ばかりに行くようになりがちで、長く住んでいても知らないことはたくさんあります。マラソンの練習以外では行かない場所に行くようになり、地元の街並みや自然について前よりわかるようになりました。

県内外のいろんな大会に出るようになり、行動範囲が広がりました。有名観光地ではないマラソン大会に参加すると、日本の姿がよく見えてきたりもします。地方は大変です・・・

マラソンで体が強くなりました。運動すれば普通に体も強くなります。それにともない精神も昔よりも強くなった気がします。

マラソンを9年も続けているのはそれなりのメリットがあるということです。

自分の体についてわかること

中でも私にとって一番重要なメリットは、自分の体についてよくわかったということです。
マラソンには、メリットだけでなくデメリットも当然ありますが、週末をつぶして練習したりするのは、「走れる体」になったことがうれしいからです。

私はもともと運動神経がよくないタイプの文系人間です。子供時代は運動が苦手だったので、体育の授業などはとても苦痛でした。しかし、もし今、体育の授業があったら、たぶん自信をもって参加する思います。たかが走れるようになっただけのこと。自信過剰と思われるかもしれませんが、そんなものですよね。

走れる体になると、体の使い方がわかります。もちろんランナーのレベルによって、わかることは違いますが、始めてフルマラソンが完走できれば、その後の身体は確実に変化しています。その身体の変化に気づき、そのことに興味をもてるかがランニング継続の鍵となるのです。

走ることで自分に興味をもつ

私の20代は、ほぼまったく運動しませんでした。本を読むことが多く、椅子に座り続けるのが当たり前。当時は肩こりとの闘いでしたが、肩こりの原因などは探しもしませんでした。適当に体を動かしたり、誰かにもんでもらったりして、肩こりと付き合っていました。

今では肩こりはほぼありません。その理由は、マラソンをすることで自分の体に興味をもったからです。体の仕組みを探る習慣が身について、ランニング方法や痛みの改善に役立てるようになりました。その結果、悪い姿勢からくる血行不良が原因の肩こりを克服できたというわけです。

結局、走れる体になったのは、自分の体に興味を持ったからです。自分への好奇心がないと、走ることもなかなか上達しないのです。

今後も走ることを続けるなら

私にとって大事なのは、走ることが「上達する」ことで、「速くなる」ことではありません。速くなるのは結果であって、まず何よりも、走ることを上達させたい。

例えば、レースの自己ベストを更新することは目標のひとつですが、それが私の走ることの目的ではありません。「速さ」はランニング上達の指標でしかない。私にとってランニングが上達したということは、身体について理解しその使い方がうまくなったということです。

「走ること」は、今の私にとっては、日常の体の動きの基本となっています。投げたり、押したり、跳ねたりすることはあまり重要ではありません。この基本動作を研究しながら、自分の身体についてより深く理解したいのです。

今後も、走ること続けていく予定ですが、走ることの目的は、記録を更新することではなく、自分の身体をより深く理解することです。さらには、これを突き詰めて、自分という存在を理解したいと考えています。

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