この前、足底腱膜炎についてご報告しましたが、1週間ほど様子見して無理しないように気をつけました。夜のランニングはキロ6分程度に抑えつつ、終わった後には脚全体のストレッチとゴルフボールを使った足裏マッサージを入念に行いました。
そして、先週末再び外を20kmほど走ったところ、足裏の痛みは消えていました。


気持ちいい走りができた

もう少し詳しく書いてみます。
故障明けで恐る恐る走る経験は、ランニングを2年も続けていれば、誰にもあることでしょう。
今回もそんな感じで走り始めました。
ちなみにシューズはライトレーサーRS5(ノーマル版)。軽くてクッション性はあるものの、サイドの補強がないため横にぐらつきやすいのが特徴です。

朝6時半スタート。外は秋の気配。
まだ日は低く少し薄暗く、上着を脱ぐと肌寒い。川の堤防には、散歩やランニングをする人たちがすでにたくさんいました。朝の運動は気持ちいいですよね。


呼吸と左の内転筋に集中

スタートは本当に恐る恐る。右脚にも左脚にも負担がかからないように、気をつけて走り出しました。
7kmほど走ると、スタート時に少し重いと感じていた身体がほぐれて、軽くなってきました。足裏の痛みもない。
呼吸を一定にして、意識を自分の息に集中
さらに意識を左脚の内転筋に持っていきます。
なぜこの左脚の内転筋かというと、私の場合ここに体重が乗るような意識で走ると身体のブレがなくなって弱い右脚に負担がかかりにくいことを最近発見したからです。
この左の内転筋は私には扱いが難しく、意識していないとすぐに力が抜けて膝が開いてきてしまいます。

ペースはキロ5分半ほど。自分の呼吸と左内転筋への意識の集中を交互にくり返す。これをひたすら続ける。もちろん、途中で集中力が途切れて、ぼーっと「昼ご飯何食べようかな」などと考えたりもしました。修行が足りません(笑)


悟りはないが修行的ランニング

こんな具合で、この日は文字通り「修行」のようなランニングでした。
自分の身体に集中していると、地面から伝わる衝撃がうまく両足の太もも辺りに伝わる感覚が心地よくなります。
「うまく走れている」という感覚
今まで走っていた時よりも身体が楽というか、脚の力がうまく地面に伝わっている感じです。

ペースはキロ5分半ですので身体には苦しさはありません。ゆっくり過ぎず、前に進んでいる意識もあり、テンポがちょうどいい感じ。
自分の呼吸と左内転筋に意識を向けることによって、心地よさが続くようです

秋の朝の空気、目に見える川の水面や木々と草花。走ることで自分の身体感覚が研ぎ澄まされるようです。
とはいえ、集中力がすぐに切れ、この感覚は長続きしません。
「修行が足りん!!」
ランニングで悟りを開く日はしばらくかこないでしょう。


走ることの楽しさと気持ちよさ

この研ぎすまされた感覚は、一種のランナーズハイではないかと思います。実際はどうかわかりませんが、久しぶりに走ることが本当に気持ちいいと感じたことは確かです。

長年走っているといろいろなことがありますが、マラソンのレースに出てて自己ベストを狙うことばかりを考えていると、走った距離やスピードなど「数字」ばかりに気を取られてしまいます

しかし、走ることはそれ自体で楽しく気持ちいい、そんな側面があることを、この日の朝、思い出すことができました。故障して恐ごわ走るのもそれなりに意味があるものです(※悟りを開いたわけではもちろんありませんw)。

レースがないとモチベーションの面からランニングが続けにくいのは事実ですし、自分にとって自己ベストを更新することは新しい自分に出会うことでもあります。しかし、それだけではなく、時々走ることの楽しさと気持ちよさについても思い出して、数字では測れない部分も大切にして走ってみようかなあという気分になった次第であります。