暑さが続いてます。私の走る気持ちは相変わらず、低空飛行を続けています。

しかし、前回お伝えしましたが、私はただ走っていないだけではありません。
今は、真夏のマラソン向けのトレーニングとして体重調整、ヨガ、筋トレに専念しています。

今回は、ヨガについて具体的な内容を紹介したいと思います。


長続きしなかった過去のヨガ

ヨガには過去に何度か参加していましたが、長続きしませんでした
続かなかった理由は3つ

1. レッスン時間が決まっているため参加できないことがある
2. 混んでいる日がある(混んでいると参加がためらわれる)
3. 身体が硬いのでシンドイ

レッスンものは、ランニングと比べて時間的自由が利かないため参加条件が厳しくなります。
しかし、長続きしなかった理由で、それよりも大きかったのは、私の身体は硬いことでした。

身体が硬いとヨガはしんどい。
例えば、前屈のとき、周りの人の膝は「ピーン」と伸びてますが、私の膝は「く」と、くの字に曲がっています。
一般的に、女性は体が柔らく、男性は硬いもの。
だからそれでもいいのですが、私と同じくらい硬い白髪の老人男性を見て、自分の姿があれかと思ったらやる気を失いました。
当時は、「関節を柔らかくして可動域が広げるといいなあ」くらいの考えしかありませんでしたから、やる気をなくしたのは仕方ありません。


体幹を鍛える「ピラーヨガ」

しかし、今は夏です。走るには暑すぎます。
マラソンの自己ベスト更新のためには、走る以外の方法で何かを鍛えるしかない。トレーニングに対するモチベーションが違います。

そんなある日、私の通うジムのスタッフのお兄さんと話していたら、「ピラーヨガという体幹を鍛えるヨガがありますよ」と勧められました。ヨガなのに体幹を鍛えることに特化しているとのこと。実に興味深い。

調べてみると、ピラーヨガの「ピラー」とは「柱、支柱」を意味する英語(pillar)。ランニングに応用すれば「走りを支える柱」ができそうです。これに参加することに決めました。


なぜ体幹を鍛える?

ところで、「体幹」とはなんでしょうか?
わかったような、わからないような言葉です。
調べてみると、指導者によって意味が違っていて、とくに決まっているわけではないようです。
私はだいたい胴体とらえて、手・足・首以外の残った身体部分を考えています。

しかし、考えてみると、走る時によく使うのは手と足です。
あまり関係ない胴体を鍛えて、走る時に何がいいのでしょうか?

私の知識と経験から言えることは、体幹が鍛えられると、走る時に身体のブレが少なくなります
手足を動かすたびに身体の軸が、前後・左右に揺れているとそれをいちいち戻しながら走るので効率が悪い。
体幹を鍛えることで、身体を安定させて、走る時の身体のブレをなくす、というのが私の目論見です。

過去に参加したヨガは、ストレッチ的な要素が多くて、ランニングに対する効果が未知数でしたが、ピラーヨガは体幹を鍛えることが目的なので、目的は明確。参加へのモチベーションも上がりました。


ピラーヨガでどんなことをする?

では、ピラーヨガの内容について少し説明します。

最初は脚をあぐらのような状態で座って、背筋を伸ばします。両手の親指と人差し指で円を作って膝の上において目を閉じます。
ヨガらしいですねえ。神秘的です。
しかし、これは儀式みたいなもので、体幹トレーニングとはあまり関係ありません。
ヨガっぽいので雰囲気を伝えるために書いてみました。
こんな感じで終わるなら、世界は平和です。

体幹に関するものについては、内容を全て書くことはできませんので、簡単なものをひとつご紹介します。
「四つ這いの姿勢で背中は真っ直ぐにして、右足を後ろに伸ばし、左手を前に伸ばします。その伸ばした手足を今度は背中を丸くしてお腹に引き寄せて、肘と膝をくっつける。この動作を何度か繰り返し、次に反対の手足に変えてまた繰り返します」
この動作で体幹が鍛えられるというわけです。体幹が弱いと傾いたり、グラグラしたりします。

このほかに、トカゲのポーズという股関節をいじめるものや、ダウンドック・ぺルビックオープンなるスキー競技みたいな名前のものなど、いろいろなポーズと動きがあります。


実際にやってみた感想

このピラーヨガですが、ハッキリ言って、身体が硬い私にはほとんどが苦行です。

腹筋を使いながら胴体をひねったり、丸めたり、伸ばしたり。これでもか、これでもか、と苦しみを味わいます。フルマラソンとはまたひと味違った苦しさで、インドの長い歴史を感じさせてくれます。
柔軟性が求められる部分では、私の膝は相変わらず「くの字」のままで、今のところ真っ直ぐになってくれそうな兆候はありません。

しかし、今回は、「体幹を鍛えて身体のブレをなくす」というはっきりした目的があります。たとえ苦しくても、鏡に映る「くの字ひざ」を見ても、私の心は決してくじけることはないでしょう。


マラソン仲間は、くそ暑い中で気合いの練習をしているようです。私は裏でこっそりと、ヨガで体幹を鍛えて、みんなの知らない間にマラソンのタイムが上がっているという寸法です。

この作戦が吉と出るか、凶と出るか、その成果は次の冬のマラソン大会で判明するでしょう。