5月28日、静岡県浜松市の佐鳴湖で開催された佐鳴湖国際駅伝大会に参加しました。

この大会は、1周3kmのコースをチームのメンバーが交代でたすきをつなぎ、フルマラソンの距離42.195kmを走ります。

以前、この大会に向けて、1区間3kmをどの程度のペースで走るか検討しました(記事はこちら)。


気象状況など

この日の浜松は快晴最高気温は28℃、最低気温は14℃、湿度38%

正直なところ、けっこう暑くて、走順を待っているですら暑さを感じました。
また、風がありテントがバタバタと音を立てていましたが、走るときにはそんなに気にはなりませんでした。

私の走順は7番目で、だいたい10時半ごろに出番が回ってきました。
気温は恐らく23℃くらいにはなっていた思われます。


3kmの目標タイム

今回のレースは特に記録を狙っているわけではなく、メンバーもかなり緩い寄せ集め集団です。
和気あいあいと走ることで結束を図り、夕方から打ち上げの飲み会をして親睦を深めるのが趣旨。
メンバーどうしでタイムを競い合ってお互いを高めるというノリではありません。
ひそかにタイムを考えているのは自分だけで、孤独な戦いです。

目標タイムは、11分59秒

この暑さで1km4分で走れるのだろうか?
こんなことを自問自答しつつ出番を待ちます。
しかし、この待ち時間が意外と長い!
9時スタートで10時半ごろまで1時間半もあります。
時々、メンバーが通り過ぎるのをはやし立てて、雑談などをしていると闘志がどんどんと弱まっていきます
さらに、子連れのメンバーが子供にお菓子を配らせたりして、さらに気持ちがホンワカとファミリーモード。私の気持ちは緩むいっぽう。
もはや、タイムのことなど忘れ、絶好の行楽日和を楽しむばかりでした。


いよいよ出番

そうこうしているうちに、不思議なもので自分の出番がやってきました。
さすがにリラックスしすぎだったために、軽くダッシュをしてからスタート位置で前走のメンバーからタスキを待ちます。

しかし、駅伝は大抵の場合、自分が思っているよりもずっと待ち時間が長く感じられます。受け渡し時にスタート位置にいなければ大ひんしゅくです。責任が伴うため余裕を持ってスタート位置に行くのですが、前の走者はそんなにすぐにはやってきません。5分待つのは当たり前ですが、遠くから走ってくる仲間を見つけようと目を凝らしていると1分で疲れてしまいます。
そこに照り付ける日差し。「暑い…紫外線強い…」だんだんと消耗してきます。

タスキリレー

ようやく最後の直線にメンバーの姿が見えました。
彼は最近は飲み会が多くてほとんど走ることがないメタボ予備軍ランナー。こちらは気合を入れて、その場でジャンプしたりするのですが、彼の走りは「へたくそな競歩」にしか見えません。
イラッときたため叫びました。「走れ!」
しかし、彼は不敵な笑顔を浮かべたままペースを変えずにそのまま近づいてきます。
もはや、どうでもいいと諦めて彼の到着を待ちました。
そして、彼が差し出したタスキを奪うように手にとってスタート。GPS時計のボタンを押しました。


3kmを走る

走り出してしまえば、他のことは何も考えません。
ただ走ることに集中します。のんびりと走るランナーを追い越しつつ、だいたい1km4分ぐらいのペースを体の感覚だけで維持し時計を見ずに走りました。(1km4分のペースはインターバル走で大体つかんでいます)
途中、500m地点手前で20代と思われる男性に抜かれましたが、私を抜いた後にペースダウンしたので付いていくことにしました。だいたい1km4分で走っているつもりでしたが、20代男性と同じくらいのペースになってしまったのでもうわからなくなりました。この20代君に離されまいとついていきましたが、2km地点で彼との距離が縮んできました。どうやらペースダウンしたようなので、彼を抜いて一人で走ることにしました。
残り500mになった時点で少しペースを上げました。しかし、それ以上に上がらずそのままゴールし、タスキを渡しました。


記録はグレー

時計を止めてタイムを見ると、11分55秒
自分の目標タイムを達成することができました。しかし・・・

GPS時計の距離をみると、距離が2.86km。平均ペースが1km4分09秒。
時計を信じるなら、距離は140m短く、記録は12分27秒ぐらいになるはずです。

ここでGPS時計の性能が重要になります。
私のものは、エプソンのGPSランニングウォッチSF-510Fです。
もう何度もこれをつけてフルマラソンのレースに出ていますが、GPSによる距離の計測は概ね正確で誤差はそれほど大きくありません。ただし、表示される距離が実際の距離よりも短くなる傾向はあります。(例えば1kmを走った場合には、計測距離は1kmよりも短く表示)

3kmを走って140m短いというのはいくら何でも誤差が大き過ぎなので、実際の距離が短いことは確実です。
とはいうものの、時間だけを見れば11分59秒を切ることができたわけで、その点は合格ですが、実際の距離が3kmよりも短く、3kmに換算した場合のタイムは12分27秒で不合格となります。
後者の方が、より実情に近い気がしますが、今回の3km走のタイムはグレーということで、合格かつ不合格という結果になりました。


まとめ

大会の距離計測というのは非常に大切ですが、規模の小さな大会では正確な距離を求めるよりは、参加して楽しむことを優先する方が有意義です。あまり細かいことにこだわっても仕方ないので、気にせず走ることを楽しみたいところ。
距離を測るにはGPS時計がありますが、各メーカーにより特徴が違いますので、自分に一番合うものを選ぶのがよいと思います。
私が使用しているSF-510については、値段もお手頃で計測時間が30時間と長いのが特徴です。バンドをホールドするリングが一つしかなくて、バンドが余ってしまう点が走るときに気になります。
駅伝は団体競技ですから、仲間とのコミュニケーションも大切。
走るということにもいろいろな方法があると気づかされた1日となりました。