ゴールデンウィークの3回目は、静岡県の伊豆半島の天城山に行ってきました。


天城と言えば

天城ときけば、あの石川さゆりさんの名曲『天城越え』が思い出されます。

この『天城越え』。あの大リーグのイチロー選手が一時期、打席への登場曲として使用していたようです。イチロー選手、やはり大物です。
また、この曲を作曲した吉岡治さんは、なんとキャプテン翼の主題歌『燃えてヒーロー』(歌:沖田浩之)を作詞したそうで、守備範囲の広さに驚きです。

そして、この曲の歌詞がとにかくすごい!
こちらです↓

"隠しきれない 移り香が
いつしかあなたに しみついた
誰かに盗られるくらいなら
あなたを殺していいですか
寝乱れて隠れ宿
九十九(つづら)折り
浄蓮(じょうれん)の滝

舞い上がり 揺れ墜ちる
肩の向こうに あなた・・・山が燃える
何があってももういいの
くらくら燃える火をくぐり
あなたと越えたい 天城越え"
(以下略)

これが多くの日本人にとっての天城山のイメージです(本当か?)。
なんというか、女の情念にあふれていますね。
こんな恐ろしげなところに行って良いのか、少し迷いましたが、
ゴールデンウィークですし、大丈夫だと考え友人と二人走ってきました。
もちろん、歌のイメージとはまったく無関係の情念無しのふつうのトレランです。

前置きが長くなりましたが、トレランの様子に入ります。


男二人で、天城越え~

何をもって「天城越え」というのか、私は実はよくわかりません。
今回は、とにかく天城山を登って超えて、反対側に降りたので天城越えでよいのかなあ、と思っています。

●コース

伊豆市観光協会天城支部さんが運営するサイト「天城温泉郷観光ガイド」で
天城のハイキングコースが紹介されています。
今回走ったのは、「天城縦走コース」で、地図はこちら↓になります。


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サイトによれば、コースは17kmで所要時間は約7時間30分。

旧天城トンネル→天城峠→八丁池→白田峠→戸塚峠→小岳→
片瀬峠→万三郎岳→馬の背→万二郎岳→四辻→天城高原登山口


私たちはコースを反対に回り、「万二郎→岳馬」はカットして、四辻から万三郎岳に向かいました。

今回のコースはこうなります。

天城高原ゴルフ場→天城高原登山口→四辻→万三郎岳→片瀬峠→小岳→
戸塚峠→白田峠→八丁池→天城峠→旧天城トンネル→天城峠バス停


天気は曇り、9:30スタート

ランニングは何人もいると走力に差が出ますが、今回は友人と二人。彼は私とほぼ同じくらいの走力なので、自分のペースで気楽に行けました。

GWの連休に、男二人で「山が燃える」と歌われるあの天城山を走るのもなんですが、
とりあえず、自然に触れるのは悪くない。
気温はやや低く約10℃。この山ではこの時期これが普通でしょうか?走るには最適です。

登山口から四辻までは、緩めに登っていきます。
岩などが多く、あまり走ることはできませんでした。

四辻で少し給水し、万三郎岳を目指しました。
天城山は日本百名山の一つに数えられるだけあって、静かで落ち着いた雰囲気。
しかし、時どき大きめの岩がありすんなりとは通れない場所もけっこうあります。
登りがきつく走れる場所の方が少ないです。

●キツツキ発見

途中、登山客の方がキツツキがいることを教えてくれて、生まれて初めてキツツキを見ることができました。
キツツキは横縞模様で、気の中にいる虫などを食べているとのこと。
時々、「ブーーン」という振動音が聴こえていたのですが、それがキツツキがスゴイ速さで樹をつついているということがわかり感動しました。


540段の階段、そして万三郎岳

そして、この万三郎岳までコースのクライマックスが540段の丸太の階段です。
ひたすら、ひたすら登って行きます。疲れます。途中3度ほど止まって給水しました。
上をみると雲がかかっていて、登るほど霧がかかってきます。
そして、ようやく登り終えて万三郎岳到着、時間は11:40くらいだったと思います。

万三郎岳には登山客がたくさんいて、みなさん休憩や記念撮影。あいにくがかかっていて、景色はまったくみえませんでした。
お湯を沸かしている方も何人かいて、登山で大きなバックパックで来れば、カップラーメンも食べられるのだなあ、ととてもうらやましく思いました。
トレランは、走るためどうしても最小限の携行食になります。


下り、八丁池から天城峠へ

万三郎岳からは下っていきます。
下りは身体が楽ですが、足元に大きな石が多い場所があり気が抜けません。
途中、桜と思われる花が咲いていましたが、ソメイヨシノではありません。気温が低いために、この時期に咲いていたのでしょうか。

八丁池に近づいてきたとき、足元に大きな岩が増えてきました。
気をつけて走っていると、頭上の倒木に気づかず頭をぶつけ転びました。この山には何か所か、顔の辺りに倒木や木の枝があるので注意が必要です。

八丁池では少し休憩。霧が水面に立ち込めて幻想的な雰囲気がありました。
付近トイレがあり、ここに寄ってから出発。

残りの道はなだらかで走りやすく、軽快に降りていけました。
途中、一度、道に迷いそうになりましたが、すぐに引き返して正しいルーうトに戻ることができました。

最後はわさび田が見えて、「伊豆にきたのだなあ」と実感し、今回のトレランを終えました。
天城峠到着は15時近く。 

天城山は、あまりトレラン向きではないコースでした。
じっくりと歩いて自然を味わうのが良いかもしれません。


GWランのまとめ

今年のコールデンウィークは、浜名湖、身延山、天城山と、3回ほど観光地を走りました。
ふだんはやらないことができるのが、大型連休の魅力です。
また、GWは夏休み、冬休みとは違い、気温がどちらかに偏っていません。
暑くもなく寒くもなくというマイルドさが、どこに行っても心地よいです。
特にトレランは、新緑の明るい緑が美しく、成長する生命の躍動感を感じました。

次の休みは夏休みですが、走るのに一番適さない時季です。
どうしようか思案しています・・・


●前回記事
GWラン2017(その2)身延山トレランは修行のごとく