前回、トレランの山下りについて考え、 そこでスピードが出せない理由は「恐怖心」であると話しました。今回はその続きとなります。


体の柔軟性が効くかも?

私の友人の女性は、トレランの下り坂を私よりも速く走ります。しかし、マラソンをすれば私の方が速い。
トレラン大会に出るとよくわかるのですが、一般的に女性は登りは遅く下りは速い(男性についてはいろんなタイプがいるので一概には言えません)。
私の場合は、もちろん登りが得意。トレランレースでは、登りで女性を抜かし、下りで抜かされるというのが私のパターンでした。

私は考えました。
なぜ女性は下りが速いのか?
真っ先に浮かんだのが、身体の柔軟性です。
女性は男性と比べると体が柔らかい人が多い。筋力がなくても速く走れるのは、柔軟性の違いではないか。こんな仮説を立ててみました。


柔軟な心は、柔軟な身体に?

一方、身体の柔軟性は、心の柔軟性とも関係があるかもしれません。
身体の柔軟性は心の柔軟性(かもしれない)。
とこかで聞いたことのあるような昔風の精神論ですが、前回書いた「作り笑顔で山下りの恐怖心に打ち勝つ」というオマジナイよりは効きそうです。

身体を柔らかくして、恐怖心を克服。山下りが楽しくなる。
本当は、そんなに難しいことを考えていたわけではありません。体が柔らかければ山下りが楽になるかもしれない、という程度の思いつきでした。そして、とりあえずストレッチでもしようかなあ、と。


「体が硬い人はケガをしやすい」と言われますし、
とりあえず身体を柔らかくすることには損はなさそうです。
私は数年前までは、マラソン仲間の間で1、2を争うぐらいの硬い体の持ち主でした。前屈すれば、指と地面の間には30cmの開きがあったものです。そして実際、あの頃はケガが多かった。


さて、どこを柔らかくすれば良いのだろうか?

ということで、走る練習の前後などに、体の柔軟性を高めるにストレッチをすることにしました。
しかし、私の身体は、首、肩と肩甲骨、腰、股関節、とほぼ全身がそれなりに硬かった。
柔らかくするべきところがあり過ぎ(笑)。
しなやかな女性達のように走るには、どこを柔らかくするればよいのか?

思い当たるふしがありました。
私の経験上、男性はガニ股が多く、女性は内股が多い。男性と女性の歩く姿の一番の違いは「股の開き方」です。
ガニ股男である私から見れば、 X 脚で走る女性を見ると信じられない気持ちになります。

このガニ股ですが、膝が開くことであのO脚フォームになります。しかし、膝という関節は前後に曲げるか伸ばすかがメインの動きで、左右に曲がったりしないようです。
では、膝の開きはどの関節が決めるのか?
膝の位置を左右に動かしてよく観察すると、どうやら股関節が膝関節まわりのフォーム作っているようです。
ガニ股の原因は股関節にアリ!(たぶん)
ということで、股関節の柔軟性を重点的に高めることにチャレンジすることにしました。


さっそく体を柔らかくするためにやったこと

股関節に関しては、お尻をついて床に座り、両足裏を合わせて膝を両サイドに広げて蝶のようにパタパタとやるアレや、足を前後に開いて腰を落としていく深いランジのポーズなど、効きそうなストレッチを片っ端からやるようにになりました。

ところで、ストレッチというのも毎日少しずつやっているとけっこう効果があります
上体の前屈などは半年もやれば、私でも地面から5cmぐらいまで届くようになりました。
ところが、股関節はなかなか柔らかくなりません。
どうやら走り過ぎて股関節まわりの筋肉が硬くなってしまっているようです。
それでも、しつこく毎日繰り返していたら、股関節の横(開脚)と縦(ランジ)の開きが多少大きくなってきました。
継続は力なり!

つづく