なぜ走る? 文化系レベルランニング

東京マラソン2010にたまたま当選してしまった「読書が趣味」の文化系人間。40代半ばを過ぎた今も、なぜ走り続けているのか? 走ることの意味を問い続ける平凡なランナーが、身体や心理のことからグッズ、レース、書籍のことまで幅広い視点から展開する、一味違うランニングブログです。

2018年01月

ここ数日、日本には寒波が押し寄せて、雪国だけではなく東京でも大変なことになっているようです。
インフルエンザも全国的に流行している様子。
前に風邪について書きましたが、ランナーの皆さんの調子はどんなものでしょうか?

私は、前回ご報告した横田基地の「フロストバイトロードレース2018」は、風邪も引かずに参加でき、無事完走することができました。
欠場したその前のレース「袋井マラソン2017」の反省を生かし、風邪対策を十分したことがよかったのではないかと思っています。

今回もまた風邪関連のトピックで、ランナーの免疫力について書てみたいと思います。


免疫とはなにか?

私たちはよく免疫力が落ちると病気にかかりやすいなどと言いますが、「免疫」とはいったいなんでしょうか?

人体にはまず、細菌やウイルスなどの病原体が体内に侵入するのを防ぐ防御壁である皮膚や粘膜があります。
この防御壁を乗り超えてきた病原体を、体内で攻撃するのが「免疫」で、「自然免疫」と「獲得免疫」があります。


●自然免疫
自然免疫は人体に生まれつき備わっている免疫です。病原体が入ってくると「白血球(NK細胞など)」が反応し、どんな病原体でも相手を選ばず攻撃します。
これが免疫の第一段階みたいなもので、とりあえず侵入してきた異物は取り除くといったものでしょうか。

●獲得免疫
自然免疫をすり抜けてきた病原体に対する免疫で、こちらが第二段階。
抗体」や「白血球の一種のT細胞」などが働きます。ひとつの抗体は、ある病原体に一度感染することで体の中につくられ、その病原体のみを攻撃します。
同じウイルスや細菌による風邪ならもう一度かかることはなくなる、というような身体の反応ですね。


免疫力が弱くなるというのは、何らかの原因により、これらの身体のシステムがうまく働かなくなるということでしょう。


免疫ができても何度も風邪をひくのはなぜ?

風邪を引いたら抵抗力ができて、もう一度同じウイルスによる風邪は引かない。
だとしたら、ひと冬に何度も風邪を引いたりするのは、たくさんの種類のウイルス(または細菌)がいることになりそうです。
実際にその数は多く、ウイルスの種類は、ライノ、インフルエンザ、コロナ、アデノなどがあって、さらに各ウイルスに数多くの種類があるといいます。(風邪の代表格のライノウイルスは数百種類あるそうてす:<参考>横浜市衛生研究所
ウイルスや細菌も必死ですから、変異して強くなったりします。人体の免疫力とウイルスの戦いは終わることはないようです。


運動と免疫

では、運動と免疫力の関係はどうなっているのでしょうか?
運動と風邪の関係についてですが、軽い運動は風邪にかかりにくくし、激しい運動はかかりやすくしてしまうようです。

運動と風邪のひき易さには関係があることが科学的に証明されています。まったく運動をしない状態に比べて、「ほどほどの運動」をすると風邪をひきにくくなります。「風邪をひかないように体を鍛えよう」というのは本当なのです。ところが、さらに運動の量や強度を増やしていくと、逆に風邪をひき易くなって、結局、運動をしない状態よりもかえって風邪をひき易くなってしまいます。
適度な運動は免疫力を高めるというのはよく言われますから、これについては予想通りです。
毎日30分歩いたりするのは、やはり健康によいそうです。


ランナーの免疫力

さて、ここからがマラソンランナーの問題になります。
フルマラソンをした後には、免疫力はどうなるのか?

激しいトレーニングをしているアスリートは、普通の人よりカゼなどの感染症にかかる頻度が数倍も高いことがわかっている。例えばフルマラソンをすると、競技終了から2週間以内に選手の5~7割にカゼの症状が出るという報告もあるほど。これは過酷な運動によって免疫力が低下するのが原因

まあ、フルマラソンは激しい運動だと思いますから、免疫力が下がって当然ですね。
しかし、「フルマラソン後2週間以内に、選手の5~7割にカゼの症状が出る」というのはすごい結果です。本当でしょうか?衝撃です(笑)

実際のところ、私がこのまえに風邪を引いたときは、ケガをして運動不足だったのに無理して30km走などをやった後です。私自身、「免疫力落ち」を身をもって証明しました。


激しい運動と免疫力の関係

では、なぜ激しい運動をすると免疫力が落ちるのでしょうか?

激しい運動をすると筋肉が損傷し、それを修復しようとして免疫細胞が働く。この結果、腫れや痛みといった炎症が起こる。だが、日常的に過酷なトレーニングを続けていると、体はなるべく炎症を起こさないように免疫反応を抑えるようになる。こうして、感染症に弱い状態が生じる(「意外に知られていない運動と免疫の関係」日経ウーマンオンライン)

この部分がポイントで激しい運動を何度もすると、筋肉痛や関節痛は日常茶飯事になります。そうすると、炎症がよく起こるものだから、身体が「かなわんなあ」と免疫力を落として炎症が起こりにくくする、というわけです。
人体の神秘というか、すごい仕組みです。


マラソン練習は疲れたら休め!

全然走ったりしない人にとって、30km走は激しい運動でしょうから、ふつうに免疫力が落ちると思います。
しかし、何年もマラソンを続けてよく走るランナーは、長距離を走ることに身体が慣れていて、30km走1本くらいでは風邪は引きません(と、思いたい、笑)。ロング走もやり過ぎないほどほどのところで行うと身体が慣れてきますから、免疫力が上がるのでしょう(たぶん)。

本命レースが近づいてくると、本番で良い結果を出すために、今のように寒波が押し寄せていても、鼻水垂らしながら必死でロング走をしてしまうものです。走らないと体重も増えてしまいます(これが大きな悩み)。
風邪が怖くて激しい運動ができるかっ!」という気持ちもやっぱり必要だと思います。
少しずつ強い負荷をかけていかないと自己ベスト更新はなりません。

そうなると、自分の身体と相談しながら、激しい運動を適度にしていくしかありません
もし疲れを感じたら、無理せずに休みましょう
無理をして風邪を引いたら、その回復には通常の体力回復よりも時間がかかります。

これから本命レースが待っているランナーもたくさんいることでしょう。
栄養と休養に気を使いながら、手洗いを忘れずにトレーニングに励みましょう!




米軍横田基地(東京都福生市)で行なわれた「フロストバイトロードレース2018」(1月14日開催)に今年も参加してきました。
今回で9回目の参加となります。

この大会は例年冷たく強い風が吹き、とても寒いです。とはいえ、近年の温暖化の影響で数年前の大会はかなり暖かいこともありました。
私は「寒いのが好き」というわけではありませんが、「寒さが売り」のこの大会についてはあまり暖かいと拍子抜けしてしまいます。
今年はどうだったかというと、大会名の「フロストバイト」らしいしっかりした寒さで、冷たい風にやられつつもしっかりと大会の醍醐味を味わいました。
では、今回の大会参加の様子をご報告いたします。

レース前

会場の横田基地には朝イチの新幹線に乗って移動し、9時半ごろに到着しました。
例年のごとく、身分証と参加賞を入口で見せて、簡単な荷物検査を済ませて会場入り。
一応、アメリカ人らしき人に「グッモーニン!」「センキュー」などと挨拶して、アメリカ気分を味わいました。
続いて、参加賞のトレーナー(今年は赤)をもらって、東京の友人を探して合流。
彼とは1年ぶりの再会となりましたが、1年があっという間すぎて変化を感じませんでした。

今年はゼッケンとチップが自宅に郵送されてきたため、引き渡しの時間が短縮されて効率がよくなりました。
しかし、今年は横田基地内は工事が多く、着替えの場所やアップのグラウンドなど使える場所が少なくなっていました。

ところで、昨年トランプ大統領が来日した際には、この空港に到着したそうです。大統領来日が今回の工事には関係がないと思いますが、来年も参加するつもりの私としては、はやく工事を終えて欲しいと思いました。


コース変更

今年のコースは大会HPに掲載されています。
今回は2周で完走する周回コースとなりコースマップも掲載されています。
しかし、ご覧になった方は気付かれたかもしれませんが、公式のコースマップは距離の表示がめちゃくちゃです。3周するような距離表示になっています。
(この厳密でない感じがこのレースの特徴でもあります、笑)

実際は下の地図の表示のようになり、2周でハーフの距離21kmを走ることになります。
yokota2018cours


レースの模様

●スタート

天気が良かったため、屋外の日当たりのよい芝生の上で着替え、間もなくするとスタート30分前(10:30)になっていました。アップする時間もないため、トイレに寄ってスタート地点に並びました。
気温は予想していたほどは寒くなく、スタートライン前のランナーの集団の中にいると暖かい気すらします。
シューズはターサージール。ベストタイムの更新は狙わないので、ウェーブエンペラーではなく、古いターサージールを選びました。

やがて、スタート時間の11:00。腕時計のGPSを操作していて、号砲があったかどうか覚えていません(笑)。みんなが動き出したためスタートとわかったという始末。私は、周りのランナーたちとともに少しずつ動き始めました。
スタートのゲート手前はランナーたちが左右にあふれていたため、わずかな距離でしたがスタートラインまでなかなかたどりつきませんでした。
そしてようやく、1分ほどでスタートラインを通過しました。


●スタート~3km

5kmくらいまでは様子見と思い走りはじめました。
前回の袋井マラソンは風邪で欠場。今シーズンは出遅れてしまったためどの程度で走れるのか感触がつかめていません。
今シーズン参加できたレースは、11月のジュビロ磐田マラソンのみ。この時は必死で走って1時間40分だったので、今回は1時間35分切るのが最低限の目標。そのためにはキロ4分30秒が目安になります。

最初の1kmは前のめりのスローペースランナーたちをかわしたり、呼吸を整えたりして、冷えた身体があたたまるのを待ちました。
今年はコースが変更されているため、どんなペースがふさわしいのかもわかりません。
やがて3km地点くらいになり、時計を確認するとだいたいペースはキロ4分25秒。とくに苦しくもなく、このままのペースなら最後まで余裕で走れる感触がありました。
しかし、かなりの強風。進行方向によって、向かい風になったり追い風になったり大変です。
横風になったときはフォームが崩れて、身体が傾きました(笑)。

そして、恒例のペースランナー選びですが、3km地点から、すぐ前に同じくらいのペースで走るの「赤いアームウォーマーの女子」をマークしました。その先には、「ロングヘア―の男性」がいたのでこのひとも目安にしました。


●3km~7km

だいたい自分のペースがつかめて、「なんとか1時間35分は切れそう」と安心したところで、友人の存在を思い出しました。
「そういえば、自分の後ろをついていくと言っていたなあ・・・」ということで、チラッと後ろを振り返るとビックリ。彼が後ろについていました。背後霊か(笑)。
しかし、こちらも必死なので、会話などしていられませんし、いちいち気にしていては自分のペースが乱れそうです。それ以降は一度も振り返りませんでした。ただ、時どき彼の足音らしきものが聞こえてくるので、「ついてきているだろうなあ」とたまに思い出すくらいでした。

5km付近の第一給水ポイントでは「ゲータレード」をとりました。
ドリンクは基地の皆さんが手渡ししてくれます。
「ゲラレー」と英語発音で紙コップの中身を教えてくれるので、水と間違えずにとることができました。
うーん、やっぱりこのアメリカチックな雰囲気が好きです。
第一エイドでは喉が渇いていたのでゴクゴク飲みました。
ペースはだいたい4分25秒を維持。

ロン毛兄さんはいいペースでほとんど差は変わりません。赤アーム姉さんは、私よりも少しペースが速く、気がつくとロン毛兄さんをパスして視界から消えてしまいました。


●7km~10km

7kmくらいになると身体もかなり走りに慣れてきました。
身体がうごくようになったので少しペースを上げたいところだったのですが、強烈な北風が向かい風になりペースが上がりません。
まわりを見るとだいたい同じ顔触れです。
そんな中でも、いろんなペースのひとがいて、抜くひと抜かれるひと様々です。
ここで、いいペースを保っていたロン毛兄さんが、強風のためかペースを落として脱落。

私の友人はといえば、足音が聞こえるのでまだ後ろについているようでした。8.5km地点の折り返しですれ違うとニヤリと笑いました。
強風は、折り返すと追い風になります。これで走りが楽にはなるものの日差しは正面。ペースも自然と上がってしまい、追い風はやや暑い

そうこうしているうちに10km地点。この辺りで最初のコースにもどり、2周目に突入しました。

●10km~16km

2周目は、距離の調整で、1周目とは微妙に違うコースを通ります。
13km手前に調整ルートがあり、ここではパンを焼いているようないい匂いが・・・
嗅覚を刺激され食欲がわきましたが、走りへの影響はありませんでした。

そして、ロン毛兄さんが息を吹き返したらしく、後方から私を抜き去っていきました。力を蓄えていたのでしょうか。パンの香りのおかげかもしれません。
私のペースはほぼ変わらず、キロ4分20~25くらい。ペースは風向きによって少し違いがでる程度のイーブンペース。

そうこうしているうちに、最初に差をつけられて見えなくなった赤アーム姉さんが見えてきました。彼女を少しずつ追い上げて、15km過ぎのエイド(第一エイドと同じ)の辺りで捉えました。
このエイドでは再び「ゲラレー」をいただきました。アメリカ的でいいなあ、思いました(たぶん2回目も)。


●16km~19km

16km地点になると、「あと5km」と思い、少しペースを上げました。
しかし、この辺りで新しいライバルの登場です。
「自転車チームのような格好の女子」が私の横まで追い上げてきて、彼女の仲間たちとすれ違う度に、大きな声であいさつしながら走っているのです。大きな声を出していますから、彼女はその分だけ体力を使っているはずです。黙っているだけの私が、大きな声の女子に負けてはなりません。少し引き離すべく頑張りました。

そして、17km付近でロン毛兄さんがペースダウンしたので、追い抜きました。ここで後ろにいるはずの友人を思い出しましたが、振り返るのが面倒なのでそのまま前を向いて走りました。足音は聞こえているのでついてきているのでしょう。

そうこうしているうちに、自転車女子がペースを上げて、一気に私を抜き去っていきました。しばらく食らいつきましたが、じわじわと差が広がりつつ残り2kmを迎えました。

●19km~GOAL

残りは2km。折り返しで追い風に変わり、まわりの皆さんのペースが上がりました。自転車女子は安定した走りで、追いつきたくても全然追いつきません(くやしいー)。
後ろにいるはずの友人にはすれ違がわないのでピッタリうしろについているのでしょう。こちらについては、何とか引きはなしたいと思いペースを上げました。19km目の1kmのラップタイムは4分10秒なかなか熱い戦いです。

自転車女子は、並んだ男子とデッドヒートを繰り広げています。後方から観戦する私もそこに参加したかったのですが、追いつくどころか差が開いていきます。

最後の1kmは気合いです。毎回どんなレースもそうなのですが、今回も気合いでペースを上げました。
そして、直線から右に曲がったところがゴールだと思い全力のダッシュ!
しかし、曲がった先には、ゴールがない!。勘違いでした(笑)。
ガックリきて一気に疲れが来ましたが、最後の気力を振り絞って2人くらい抜いてゴール!
タイムは1時間31分(ネットタイム)でした。


レース後

ゴールすると、自転車女子が余裕でバナナを食べながら、彼女の仲間たちと歓談していて、私は完敗したことを思い知らされました。

私の後ろにつけていたはずの友人を待ちました。すぐに来ないので残り2kmで引き離したのかと思いましたが、2分くらい待っても来ません。
汗で身体が冷えてきたため、彼を待つことは諦めてさっさと着替えにいきました。
5分ほど経って彼が現れ、話を聞くと、どうやら13kmあたりでペースが落ちて差が付いたらしいです。私はずっと彼の足音を聞いていたはずでしたが、赤の他人の足音だったらしいです。
見えない亡霊みたいたものを背後に感じていたんですね。


まとめ

今回は、調整が遅れてどの程度で走れるのかわからない中での出場。序盤は、完走するための体力や、予期せぬアクシデントの可能性も考えて、慎重なペースをで進みました。
幸いどこにも問題なく、ラストはペースを上げることもできたので、次のレースではもう少し速いペースでもいける感触をつかみました。
この後のレースには、背後霊のようにくっついてくる友人もいません。次回のハーフマラソンは1時間30分を切りたいところです。

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