なぜ走る? 文化系レベルランニング

東京マラソン2010にたまたま当選してしまった「読書が趣味」の文化系人間。 それ以来、50歳を過ぎた今も、なぜか走り続けています。 走ることにどんな意味があるのか? 「からだ」「こころ」「グッズ」「レース」「本」などから、走ることについて考える、ランニングブログです。

2017年02月

こちらの記事で、自分が開張足という足裏の横アーチがつぶれてしまっていることを書きました。
私、実は「開張足」でした。 横アーチ復活計画始動

現在行っている、開張足対策を今回はご報告したいと思います。

開張足とは?

まずはもう一度、開張足とは何かについて。
開張足については、こちらのサイト「足のお悩み百科」さんが、わかりやすく説明されています。
人間の足裏には、内と外の縦アーチ2本と横アーチ1本、計3本のアーチがあります。
偏平足は、"内側縦アーチ(いわゆる、土踏まず)が崩れてしまった状態のこと"です。
これに対して、開張足は横アーチが崩れることです。
開張足とは、踏み付け部(MP部)の横アーチが崩れ、足の幅が広くなってしまう前足部の変形のこと。なかなか、聞きなれない言葉の割には意外と多い足の悩みです。主に、足趾間で横アーチのつながり強度が弱まったり、ハイヒールをはくことで、前足部に過度の負担をかけ続けることで引き起こされます。
 足のお悩み百科 「偏平足と開張足」より


私の足について

私の場合は、右足が開張足のため、前側が広がってしまっています。
横幅が広いために自分にはワイドの靴が相応しいと思っていたのですが、実際はワイドではないことに最近気づきました。気づく前に、サイズが合わないランニングシューズを買ってしまい苦労しました(詳しくはこちら)。

同じサイズのシューズで、左右の足に違いが出てしまうような現状は改善したいですし、何より足の裏がうまく使えていないはずですので、何とかしたいと考え対策に乗り出しました。
足のマッサージや、足指のグーパー運動などは少しずつ継続していますが、治療的なことを始めて1ヵ月弱の現在、まだ効果はあまり感じられません。
(そもそも開張足は認知度が低い症状で自分でも気づかなかったくらいですから、症状が改善されても気づかないかもしれませんね)


今回の対策

こちらの本「巻き爪、陥入爪、外反母趾の特効セルフケ(高山かおる著)」を参考にして、今日から始めました。
テーピング法」と呼ばれるもので、開張足で開いてしまった足の前側の部分にテーピングを巻いて締めつける方法です。

1.3cm幅程度のテープを用意し、土踏まずからMP関節(足指のつけ根)にかけてを起点として巻き始める
2.足の第一指のつけ根を引き締めるように、そのままぐるぐると3~4回巻く



鴻江ベルトを使用

"サポーターや包帯、マジックテープ付きのバンドなどで代用できる"と同書にありましたので、私は、
ゴムバンド「 KOUNOE BELT(コウノエベルト 足首用)<デサン>  」を使用することにしました。以前、足首を捻挫したときに、足首のサポートのために購入したもので、ゴムベルトの両端にマジックテープが付いていて伸縮性があります。

こんな風になります↓

kounoeBelt01

kounoeBelt02


●使用感

巻いている間は、横アーチができているような気がします。少なくとも、横に開いてしまった足が締めつけによってギュっと寄っている感じはあります。
歩行時は、ふんわりと地面に接地します。このふんわりとしたクッションは、アーチなのか、寄せられた肉なのか、ベルトの厚みなのか、どれが作用しているのかわかりませんが、少なくと柔らかい何かが感じられます。

このまま、続けてみて何らかの効果があればよいのですが・・・


おまけ

ちなみに、ベルトはこんな風に足首のサポートに使うこともできます。以前、足首を捻挫したときに、リハビリのウォーキング時に使用しました。こんな風にも使えます ↓

kounoeBelt03

kounoeBelt04







フルマラソンを走ると気持ちが悪くなる方はいらっしゃいますでしょうか?

私は30kmを過ぎた辺りから、胃の調子がジワジワとおかしくなってきます。そして35kmを過ぎると、ほぼ気持ち悪さとの戦いになります。

「水が飲みたい。でも、気持ち悪くて飲めない・・・」
この気持ちが35km以降の私の気持ちの半分を占めます。


マラソンで胃がおかしくなるのは

長い時間を走っていると、足や腕などの筋肉に栄養が使われて胃腸の方は活動を緩めるという説があります。
胃腸の活動が弱っているところに食べ物や飲み物をいれても、胃腸が受けつけないのが、気分が悪くなる理由のようです。

それは本当のような気がします。
しかし、何人かに聞いてみたところ気持ち悪くならない人もけっこういるようです。
なぜだろうか?
マラソンで胃がおかしくなるのは、「もしかすると自分に何らかの病気があるからではないか」と考えて、ちょっとネットで調べてみました。
ここ1年ぐらいの自分の身体を思い返しつつ、いろんな記事を読んでみました。
調べるにつれて胃がんやら大腸がんやらそんなものにまで触れるようになり、30km走るまでもなく胃が痛くなってきました(笑)



胃炎の原因の容疑者発見!


調べるうちに、ネットの記事で1995年の阪神大震災後に行われた研究についてのこんな文章を目にしました。

震災のストレスで潰瘍を発症した人たちのピロリ菌感染状況を調べると、震災のストレス下でも潰瘍を発症しなかった人たちに比べて、明らかにピロリ菌感染率が高かったのです。このことから、ストレスだけが原因で潰瘍が起こるのではなく、そこにはピロリ菌感染の有無が大きく関与しているということが分かったのです
  (日経Gooday 30+「胃の一生はピロリ菌に感染しているかどうかで決まる」

ピロリ菌、怪しい・・・
これを読んで、30km過ぎて苦しむのはピロリ菌が犯人なのではないか、と思いました。

さらに、こうあります。

日本におけるピロリ菌感染率は、20代で10%以下、30代で15~20%ですが、50代だと50%以上程度に跳ね上がります。高齢者ほど感染率が高いのですが、原因は加齢ではありません。その人が生まれた時代の衛生状況によります。ピロリ菌の感染ルートは水であるとされ、上下水道が完備していなかった時代、つまり今の50歳以上の人が幼かったころはピロリ菌に感染しやすい環境でした。(同記事より)

私は40代ですが、そういえば子供の頃には、井戸水をがぶ飲みした記憶もある。
ますます怪しい・・・

そして、次のこれを読んで動揺しました。

胃がんの99%はピロリ菌感染がベースにあります。ピロリ菌に感染している人は、感染していない人に比べると、20~30倍も胃がんになる確率が高いとされています。塩分の過剰摂取といった食生活や遺伝などによる、ピロリ菌に感染していない人の胃がんも0.5~1%は残るものの、ごくまれといっていいでしょう。現在、日本は胃がんの最多発国といわれていますが、今後、感染率の低下が進めば、並行して胃がんもまれになっていくと思います。(同記事より)
 
ピロリ野郎がいると胃がんになるじゃないか!
「30km過ぎると気持ち悪い」どころではなくて、命の危険があります。


検査キット購入

ピロリ菌の検査に病院に行こうかと思い調べてみたところ、けっこう時間がかかりそうでした。胃カメラなんて面倒ですし、この時期、風邪やらインフルエンザやらで病院が混んでいることは普通ですから、病院はなるべく避けたい。
そこで、もっと簡単に検査できる方法がないか調べたところ・・・
ありました。

ネットで購入したのが、このピロリ菌検査キットです。

pylori

3回分入っていてお得です。注文後、1週間ほどで届きました。発送はシンガポールからです。


検査結果は!?

昨日、検査してみました。
結果は陽性でした。
がーん。
(40歳代でも感染率がかなり高いようなので、それ程驚きませんでした。大げさですね)

子供の頃、調子づいて井戸水なんて飲まなければ・・・
若き日の過ち・・・
小学生だからしょうがないですね(笑)

除菌しなければならないですが、これまた病院が面倒なので、昨日、薬を同じサイトで注文してみました。

届くのは恐らく1週間後です。
静岡マラソンには間に合うかもしれません。
 

まとめ 

フルマラソン30kmの壁を突き詰めていくうちに自分のピロリ菌に行きつきました。
ピロリ菌は胃がんの原因のナンバーワンです。
もし私がまだ胃がんになっていないなら、30kmの壁のおかげで胃がんを避けることになるかもしれません。

何事も突き詰めていくと思わぬ副産物に出会うこともあるようです。

もし、これを読んだ方の中で、ピロリ菌検査をしていない方がいれば、ぜひ一度検査をしてみることをお勧めします。もちろん病院でも!


 

私、風邪を引きました。

本命の静岡マラソンが近づいてきたため、この前の土曜日に30km、日曜日に10km走ったところ、昨日から風邪気味です。

これまでも寒い冬に同じぐらい走ることはあったのに、今回風邪を引いたのはなぜか?
考えたところ、練習後に風呂に長く入り過ぎたこと思い出しました。
風呂はすこし熱かった。しかし、筋肉をほぐすために長風呂してしまい、出た後は汗ダラダラ。しばらく体を冷ましていたのが良くなかったのではないか、と思っています。
湯冷めには注意が必要です。


入浴後は保湿!

さて、そんなこんなで風呂について考えていたら、最近愛用している保湿ジェルについて思い出したので、今回ご紹介します。
それが「DHC MEN オールインワン モイスチュアジェル」です。




男性用です。女性の方は保湿用のスキンケア商品はいくらでもあると思いますが、男性用はけっこう限られます。今まで、何種類か使いましたが、これが一番いい感じです。

私のようにオジサンになってくると肌が乾燥してきますから、保湿剤は必須。
昼間走る場合、1日に2回シャワーを浴びることもよくありますし、空気が乾燥する冬場は、シャワー後に保湿しないとまずい感じになります。
ランナーは、マラソンの"完走"を目指しても肌の"乾燥"は阻止するべきです。
(オヤジギャグですみません・・・)


使った"感想"

中身は透明のゼリー状で、最初に手にとった時はぷるぷる感にちょっと驚きました。
ジェルというくらいだからぷるぷるしていて当然ですが、体に塗るものでこれほどぷるぷるしているものを私は今まで使ったことがありません。このぷるぷる感は、ウィダーゼリーに近い(?)ような気がしています。

香りは、容器に「アロマティックシトラスの香り」と書いてありますが、この言葉だけで想像できるひとは通なのでしょうね。いい香りです(すみません。表現しようがありません)。ただあまり強くないので、顔に塗っても乾けばほとんど香ってきません
 
保湿効果はとてもよいと思います。全身用とありますので、出し過ぎたらあらゆるところに塗りたぐって延ばしてしまえば損はありません。

マラソンのレースが盛りだくさんのこの時期、練習には不可欠なアイテムとなっています。


※成分が肌に合わないひともいらっしゃるようですのでお気をつけください。 


 

強いインパクトを持つ本に出会いました。
慎泰俊(シン・テジュン)さんが書いた『ランニング思考──本州縦断マラソン1648kmを走って学んだこと』です。




著者

慎さんは、五常・アンド・カンパニー代表取締役、NPO法人Living in Peace代表理事を務めるビジネスパーソンです。プロフィールはこちらです(Living in Peaceのサイトより)

慎 泰俊(しん てじゅん) 理事長​ 1981年東京生まれ。 朝鮮大学校政治経済学部法律学科卒業。早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了。モルガン・スタンレー・キャピタル、ユニゾン・キャピタルを経て、2014年7月に五常・アンド・カンパニー設立。仕事の傍ら、2007年にNPO法人Living in Peaceを設立し、代表理事を務める。著書に「働きながら、社会を変える。~ビジネスパーソン『子どもの貧困』に 挑む」(英治出版)、「ソーシャルファイナンス革命 ~世界を変えるお金の集め方」(技術評論社)など


輝かしい経歴をもつ慎さんですが、在日朝鮮人の方で負けん気が強く、根性がスゴイ。
この経歴を作ったものは、逆境から這い上がってきたその根性であり、本州縦断マラソン1648kmを走った精神の強靭さなのです。


本の構成
 
第一章 佐渡一周マラソン208km
第二章 川の道フットレース520km
第三章 本州縦断1648km
付録  本州縦断マラソン道中記
 
「佐渡一周マラソン」と「川の道フットレース」は主催者がある大会で、本州縦断マラソンは慎さんが自分で計画して行ったランニングです。

佐渡一周マラソンの前には、マラソン大会に参加したことがなく、42kmを走った経験は、トライアスロンの大会に参加したときが初めてだったといいます。個人的には普段から走ることはしていたそうですが、初めてのマラソン大会がウルトラマラソンで、しかも208kmという距離は私からすると超人です


慎さんの強さついて

1. 練習時間の作り方
慎さんのすごいところは、まず練習時間の作り方です。「佐渡一周マラソン」のときは、会社勤めをしています。「7日間毎日30km走ることができれば208kmを完走できる」と聞き、慎さんは、午後6時になると着替えて会社を抜け出して皇居の周りを走り、午後10時に戻って仕事を続けたそうです。
一体、毎日何時間仕事をしていたのかと、田舎の空気に馴染んだ私にはちょっと理解できない部分がありますが、とにかくやることがすごい。
皇居ランの最中に電話会議に参加することもあった、と書いていますが、小心者の私にはとても真似できません。

2. 苦しみの克服
本番のレースでは、慎さんは腸脛靭帯炎や足の水ぶくれ、アキレス腱痛など、様々な痛みと苦しみにさいなまれます。しかし、テーピングによる自前の治療のほか、よき仲間や同じレースの参加者たちから助けを借りて、困難を克服していきます。無理がたたっての失敗もありますが、それを糧にして成長していく姿は読んでいて勇気づけられます。

3. 身体の強さ
慎さんについて、うらやましいと思ったのは、何より体の強さです。
特に、ほとんど食欲が落ちないという点と、どんな時でもよく眠れるという点。この2つは、若さのせいもあるのかと思いますが、フルマラソン前夜はよく眠れず、完走後には胃腸の調子が悪くなる私からすると本当にうらやましいことでした。


心に残った言葉

本書には、長い距離を走ることから慎さんが得た気づきと発見が各所に表されています。そのいくつかをご紹介します。

長い距離を走っていると、自分自身の心が安らぎ、自分を振り返ることができる。しばらく考えていたら、瞑想が一番それに近いことに気がついた。
厳しい体調の中で長い距離を長い期間走り抜くためには、走ること以外に費やされる時間をいかにして最小化するかが大切であることに気づいた。
この「やるべきことを、倦まずたゆまずやり続ける」というのは、走ることだけでなくて、何をやるにも大きな違いを生み出すものだと僕は信じている。


ランナーにも、そうでない人にも、おすすめの一冊です。何かに迷っていたり、何となくダラダラしてしまうような時期に読むと、自分の努力不足がよくわかり、気合いが入るかもしれません。ぜひ!


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 ランニング思考──本州縦断マラソン1648kmを走って学んだこと
 

「病は気から」という言葉はだれでもご存知と思いますが、心が体に及ぼす影響についての科学的研究を取材して一冊にまとめたのがこの本『「病は気から」を科学する』(ジョー・マーチャント著)です。



 
偽薬効果(プラセボ)や催眠術、「人との関わり」など、世の中では「心と体」についての様々な研究が行われています。この本では、プラセボの病気治療への効果や、信頼できるひとがそばにいる安心感は痛みや苦しみを緩和させる、といった研究結果が報告されています。

今回この本を紹介したのは、他でもありません。
この本の中で、「疲労」についての研究が紹介されていたからです。


身体的な「疲労」の原因

疲労といえばマラソン、マラソンといえば疲労ですね(笑)。公務員ランナーの川内選手のゴール後は疲労困憊で動けなくなるシーンが思い出されます。

普通、疲労の原因は、筋肉を動かし続けてエネルギーがなくなったから起こると考えます。経験上、だれもがそう考えると思いますが、疲労の原因は実は肉体の消耗だけではないのです。


疲労は脳が作り出す「感覚」

この本の中で、南アフリカ共和国のスポーツ生理学者ティム・ノークス氏は、疲労について次のように説明しています。
当然、体には物理的限界がある。しかし、疲れた筋肉に直接反応するのではないと、ノークスとセントクレア・ギブソンは考えている。脳が筋肉の限界に先んじて行動を起こし、抹消部位から損傷を知らせる合図が出されるずっと前に疲労を感じさせ、強制的に運動を中止させる。言い換えれば、疲労は身体的な現象ではなく、破壊的な損傷を防ぐために脳が作り上げる「感覚」あるいは「感情」だ。彼らはこれを行う脳システムを「セントラルガバナー」と名づけた。
進化の観点からみれば、そのようなシステムは極めて理に適っている。筋肉が傷つくまで疲労に気付かなければ、過度の運動をするたびに衰弱状態になりかねない危険を冒すことになる。先んじて身体活動を中止することで、安全を確保し、疲労の大きな運動の直後にも機能し続けられる。

簡単にいうと、身体を動かして何かをするときに、やり過ぎてしまわないように脳がストップをかけるということですね。

これについてはちょっと驚きました。

特にフルマラソンを完走するとけっこうな疲労感がありますが、実は脳が作り出していた感覚にすぎないということになります。完走後、少し休むと動けてしまうのは、実はその疲労の半分くらいは幻影だからということでしょうか。
公務員ランナーの川内選手がゴール後に担架で運ばれてしまうのは、脳のシステムがつくるリミットを超えてしまうからかもしれません。さすがトップアスリート!


心理的不安も疲労感をつくる

脳は身体的な状況だけでなく、"自信の程度、状況の緊張度"といった心理的のものも影響するといいます。例えば、走るとき、"体力に不安がある、あるいは走る距離がはっきりしていなければ、脳は走る速度を遅く"します。
マラソンで突然、体が重くなったりするときがありますが、不安が原因かもしれません。私は、フルマラソンの25km過ぎくらいに、35km以降の走りが不安になることが多く、その辺りでタイムが落ちることがあります。


ゴールが見えると力が出る

疲労が心理的なものが原因のとき、逆のこともおこります。
しかし、先にある課題がはっきりわかっている、あるいは生死がかかっているなら、セントラルガバナーがそれを考慮し、手綱を緩める。
これこそ、人が緊急事態となれば、普通ならできない、体力と持久力による離れ業をやってのける理由だ。さらに、状況が変われば、疲労レベルも変わる。レース中にゴールラインが見えれば、突然、力がみなぎる。危機的な状況が終われば、危機が去ったとたん、疲労を感じる。
 火事場の馬鹿力の場合は、逆に、脳はからだに制限をかけません。また、先が見えなかったマラソンでゴールが見えたり、「あと3km」という表示があったりすると急に現実感が出てきて元気になる理由もわかりました。


 脳の限界を超えていくには

身体の疲労感を脳がつくりだすことがわかりましたが、ランナーは脳の作り出す幻影に翻弄されているだけでは成長することができません。

ノークス氏によれば、"脳の再教育"が可能だそうです。 

インターバル走などで、身体を強くすると同時に、"ここまで厳しく追い込んでも大丈夫なのだから、次は、もうちょっと追い込んでも安全だ"と脳に教え込むことで限界を超えていく。ちょうど、村上春樹氏が語っていたこととおなじことですね。(ランナーの「脳」と「筋肉」の主従関係に見たドン・キホーテの幻 (村上春樹著「走ることについて語るときに僕の語ること」から その10)
 
 結局、マラソンを完走する、あるいは、より早く走るためには、練習が必要ということです。練習は、体を鍛えるだけでなく、自信を持つためにも必要です。
自信を持つことは、スポーツ全般のほか、芸事や仕事などについても同じことがいえると思います。大切なことはしっかりと練習で身につけ、本番で不安による疲労が生じないようにしたいものです。
 
 ●『「病は気から」を科学する』ジョー・マーチャント(著)、服部 由美 (訳)
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