なぜ走る? 文化系レベルランニング

東京マラソン2010にたまたま当選してしまった「読書が趣味」の文化系人間。40代半ばを過ぎた今も、なぜ走り続けているのか? 走ることの意味を問い続ける平凡なランナーが、身体や心理のことからグッズ、レース、書籍のことまで幅広い視点から展開する、一味違うランニングブログです。

2015年11月

ランニングを始めたきっかけは、東京マラソンへの応募。それはパソコンでクリックしただけだったので、とても簡単で軽いノリでした。
ところが、マラソンの長距離の練習となると、ひとりでは勝手がわからず、経験者と一緒に走れるととても助かります。

そこで重要なのが、面倒見のよい人!

面倒見のよい人は、練習に誘ってくれます。そうすると、練習をしながらシューズや走るときの格好も教えてくれます。ついでに練習後の飲み会にも誘ってくれますし、さらには次のレースへの参加や遠くのレースへの旅行も一緒に手配してくれたりします。


あるグループができると、リーダー的な立場のひとがいて、だいたいその人が面倒見のよい人だったりするのですが、必ずしもリーダーではなくてそのサポート役のようなひとが面倒見が良い場合があります。

また、グループ内でのリーダーは、マラソンのタイムが一番よいかと言えば、それほど関係がないような気もします。
「名選手、名将にあらず」というとちょっとずれている気がしますが、だいたいそんな感じのことです。

マラソンの練習はそれなりにかったるいもの。そういう時にはマラソン仲間がいると練習を続けやすくなります。一人でマラソンをしているひとは、友人や家族と一緒に走ったり、どこかのチームに参加してみると刺激を受けると思いますので、ぜひ一度お試しください。

2009年の初レース初リタイアの後は練習不足を反省し、もう少し練習量を増やすことにしました。
フルマラソンの東京マラソンは、42.195km走らねばならない。

練習目標:平日は軽い2~3㎞ジョギング1回、週末は15㎞以上

しかし、この計画段階の2009年11月(東京マラソンまで4ヵ月)では、15㎞は未知の距離。
長距離練習で遠くまでいってしまうと、途中動けなくなったら帰ってこれない・・・。
不測の事態を想定してリュックに水とお金を入れて走ることにしました。

実際の15㎞練習初回は、河川敷をコースに取り入れてスタート。
しかし、やはり前回の諏訪湖ハーフマラソンと同じように右膝に痛みがきました。経験から、痛みがひどくなると歩けなくなるとわかっていたので、ひどくなる前に引き返しました。
翌週の2回目は、前回の痛みが残っていて痛みが早く来たため、前回よりも距離が短くなってしまいました。

痛みの悪循環で15㎞を走りきることがなかなかできず、練習をすればするほど悪化
この事実が判明したので、思い切って2週間休みむことにしました。

そして練習再開。
膝をいたわりつつ走り、途中何度か歩いて、どうにか15㎞は完走できるようになりました


この時に考えたのは、たとえ歩いても完走は完走ということ。
制限時間内にゴールできれさえすれば、走り続けることにはこだわらず、途中で歩いても構わないという発想の転換でした。

少しでも膝に違和感があれば無理せずに歩き、大丈夫ならまた走る。この慎重な走り方をすれば、マラソン大会本番で痛みでリタイアする確率が下がる。練習でうまくいったので、東京マラソンでもこの「早期発見、早期治療」的方法で走ってみようと決めました。

”危険の種は早いうちに芽をつぶす”

これは病気治療でも、ビジネスでも通じる方法です。マラソンでは「危険=棄権(リタイア)」となります。

危険を察知したら、そのまま走らずに状況を観察し、状況悪化の可能性があれば無理せずにペースを落とす。


こんな黄金律を、マラソンのリタイアから学んだのでした。(なんてね)

前回に続いて、初心者によく起こる脚の痛みについて書てみます。

私はマラソンを始めてから1~2年の間、長く走ると必ず膝の外側が痛むようになりました。
練習をして足が強くなってくると、痛くなるまでの距離は次第に伸びてきましたが、それでも必ず最後は痛みに襲われました。

ネットや本で調べてみると腸脛靭帯という腰から膝にかけて伸びる靭帯の炎症が痛みの原因でした。ランナーにはよくある症状で、腸脛靭帯炎はランナーズニーともよばれるそうです。

私の場合、症状は右膝でましたが、何度かレースに出ていると、反対の左膝の外側がやられることもありました。痛む足をかばって走るうちに、痛くない足に負担をかけてしまうのです。片方の足が良くても逆の足が痛む。こういうことの繰り返しがよくあります

最初の頃はわからなかったのですが、ある日、フィットネスジムで筋肉量を測るとあきらかに右足が少ないことが判明しました。どうやら、右足が左足よりも弱い。長年の運動不足と姿勢の悪さで体が歪んでしまい左右のバランスを悪くしていたのでしょう。恐るべし文系生活!

この左右のゆがみを解消すれば、膝の痛みも解消できるかもしれない。


こう考えて、始めたのがストレッチでした。
なぜ、やり始めたかというと、私の体は恐ろしく硬いからでした。私はフィットネスジムに通っていてそこに知人がいるのですが、彼らは前屈がまったくできない私を見て冗談かと思い、ゲラゲラ笑っていたなんてこともあったほどで、周りと比べてもダントツの硬さでした。
体はなかなか柔らかくなりませんが、それでも股関節や腰、肩甲骨周辺のストレッチを週3回ほど行うようにしたら1年後くらいにはずいぶん柔らかくなりました。柔らかくなってきたころから、次第に足の痛みも起こりにくくなってきました。

足が痛くなるひとは、足だけでなく体全体のバランスを考えてケアしてみるのも良いですね。

ランニングを始めると脚が痛くなることがあります。
軽い筋肉痛から捻挫、肉離れと、症状や痛くなる場所もひとそれぞれ。痛くなったことがない人にはまだ会ったことがありません

前回報告した初レース「諏訪湖マラソン2009」でリタイアした時には、私は右膝の外側が動かせないほど痛くなりました。
この時は腸脛靭帯が炎症を起こしてしまったようです。

原因は何よりまず練習不足

長い距離を走っていないのに、いきなりマラソンに挑んだりすると、たとえゆっくり走っていても弱い脚に負担がかかり、大抵どこかが痛くなります。

これまでいろんなレースを見てきましたが、早い人では5㎞くらいから足を引きずって歩いていることがあります。
こういう事態を避けるには、まず何よりも練習が大切で、ゆっくりでも良いから長い距離を走ってみることが必要のようです。また、スタート前に体調が悪かったり、怪我をしている人は勇気をもって棄権することも考える必要があります。


マラソン初心者がレース本番で脚が痛くならないためできる3つの対策をまとめてみます。

まず第一に、足を鍛えるために、走る!
当たり前ですけどね。これが意外とできません。私もそうでした(笑)。
週末走ろうと思っていたら、前の日についつい飲み過ぎたり、急にテレビ見たくなったり、雨が降ったり、お腹が痛くなったり、単純に走るのが面倒臭かったり、日常には様々なランニング妨害因子が潜んでいます。

普段全然運動しないのに成り行き上仕方なくマラソンに出る羽目になってしまったひとは、走るよりもまずは歩くのが良いと思います。3㎞くらい普通に休まずに歩けるようになったら、ゆっくりと走ってみる。少しずつ足を鍛える作戦です。


第2に、練習で痛くなるところがわかったら、痛くならないように走る工夫をする。
私は、「痛みは改善を促すために身体が発するシグナル」と捉えています。
脚や腰が走ることで痛むようなら原因となる何らかの不具合があるはず。
その不具合はどんなものなのか、よく自分の体観察して改善につなげる努力をしてみる。
例えば、膝が痛くなるのは、膝を曲げすぎて大きな負荷がいつもかかっている可能性があります。
この場合は、膝をそれまでよりもう少し伸ばし、その分骨盤を動かすようにして走ると、膝の痛みが軽減されるかもしれません。


そして、第3の手段は、サポートグッズがあります。
脚のブレなどを抑えるコンプレッションタイツやサポーター、湿布や塗り薬を使って予め想定して、自分の身体以外の力で対策します。

最近、マラソン大会でランナーがよく使っているのが、ファイテンのシールですね。

中でもよく見かけるのが次の二つ
パワーテープ
パワーテープ×30


5円玉くらいの丸いシールですが、これを痛い場所に適当に貼っておくと、痛みが抑えられるような気がします。もっとも練習不足過ぎると、とてもそこまでカバーしきれませんので、あくまでサポートということでご使用ください。
先日はある大会で左右のふくらはぎに20枚ずつくらい貼っている人を見ましたが、効果のほどはどうだったのか聞いてみたいものです。


なお、身体の痛み対策で一番大切なのは練習ですが、痛みが必ず出るような場合は練習で症状を悪化させてしまうこともあります。痛みの原因がどこにあるのかよく考えて探らなければなりません。
そして、練習する時間があまりとれないときは、いろんなグッズがありますので、うまく利用して快適に走りたいものです。

2009年の諏訪湖ハーフマラソン

これが人生初のマラソン大会でした。
事前の練習は週2~3回。最長距離は10㎞を1回、皇居を仲間と2周(5㎞×2)。
10㎞ランで少し足が痛くなったものの、「10㎞走れれば大丈夫」と言われて翌週レースを迎えました。
レース前日に高速バスで仲間とともに現地入りし、翌日のレースに早寝して備えました。

レース当日は曇っていたような気がします。
スタート地点で何人かに分かれ、速い人たちは前に、自分と遅い人たちは後ろに並び、スタートの号砲を聞きました。
初めてのマラソンです。
参加者はそれぞれのランニングウェアに身を包み、ゴールを目指して走ります。
沿道にはたくさんの人が応援に集まりお祭りムード。
初めてのマラソン大会の雰囲気を満喫しながら、序盤は一緒に参加した数人と会話をしながら快調に走りました。

3kmくらい走ると仲間のペースがやや速く感じられたため、私は付いていくのをやめて一人旅になりました。
「自分のペースで行けばよい。目標は完走すること」と切り替えました。
ペースは普段の2kmジョギングと同じくらいだったと思いますが、長丁場を考慮し脚を残そうと一段ペースダウン。
ゆっくりと走ることにしました。

ところが、6㎞くらいからでしょうか。右膝にかすかな違和感を感じるようになりました。
さらに1kmほど走ると違和感が、はっきりと痛みに変わりました。
この時は膝の外側にある腸脛靭帯を傷めてしまったのですが、初心者の私にはこの痛みがどんなものかわかりません。
同じ走り方で負担をかけ続けれは症状はさらに悪化するとも知らず、そのままのゆっくりペースで走り続けました。

10㎞付近。「おお10kmも走ったか!」と少しは思ったかもしれませんが、膝の痛みがひどくなり、ついに歩くようになりました。
スタート時たくさんいたはずのランナーはいつの間にかずいぶん減り、周りには歩いているひともちらほら。
同じように、しんどそうにしている人に話しかけて気を紛らわせたりもしましたが、そういう「歩きランナー」達にも最後は置いていかれるようになりました。

そして14kmすぎ。膝の痛みがついに耐え難いものとなり、歩くこともできず座り込んでしまいました。
私の記念すべき初レースの結果が決った瞬間。

初レース、14㎞で無念のリタイア!

しかしこの時、この結果についてはどうでもよく、ただただ足が痛くてどうやってゴールに行けばよいのか、座り込んでそればかり考えていました。

と、そこに! 救護車が通りがかり私の前で止まりました。「大丈夫ですか?乗っていきます?」
何という奇跡! 渡りに船とはこのことで、車に乗り込みホッとしました。
途中、気分が悪くなったランナーが何人か乗ってきてぐったりしいて、重苦しい雰囲気に・・・。
足が痛いだけの自分は仮病を使っているような気分になり、何となく居づらくて、すこし具合が悪いふりなどもしました(今となっては良い思い出・笑)。
本来は、リタイアしたランナーは収容バスが拾っていくのですが、それを知らなかった私はたまたま通りがかった救護車に乗車したというわけです。負傷していたのは事実でしたが・・・

いろんな思いをしてようやくゴール地点に到着したのは、制限時間が過ぎた後のこと。心配した仲間が探しにきてくれていました。
足を引きずり、ゆっくりとしか進めない私に、みんなが同情の眼差しとともに声をかけてくれました。
リタイアは私一人で、帰りの高速バスは、強がって明るく振舞ったものの内心かなり落ち込んでいました。

さて、初レースの失敗についてですが、原因は明らかに練習不足
21㎞走るのに、1回2㎞の練習は少なすぎた。
今はそれがよくわかりますが、当時は初めての経験でわかりませんでした。
練習しなくても完走できる人もいますが、自分は基礎的な運動能力が低い文系人間。
五体満足なのに貧弱な自分が情けないなあ、と思いました。

しかし、悔しさは、失敗克服への原動力

これ以後、マラソン練習のメニューを見直し、次の東京マラソンを目指しました。
初レース初リタイア、しかしこの時こそが、自分の本当のスタートでした。

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