なぜ走る? 文化系レベルランニング

東京マラソン2010にたまたま当選してしまった「読書が趣味」の文化系人間。40代半ばを過ぎた今も、なぜ走り続けているのか? 走ることの意味を問い続ける平凡なランナーが、身体や心理のことからグッズ、レース、書籍のことまで幅広い視点から展開する、一味違うランニングブログです。

「横田基地マラソン2010」を終えると、「東京マラソン2010」へ残すところ5週間となりました。

この時、ハーフマラソン初完走を達成して脚力もついてきたので、勢いがあるうちにフルマラソンに向けて練習を開始。
横田基地のハーフマラソンは途中歩いてしまったため、21㎞を歩かずに完走することを目標として週末練習を行いました。

「ハーフ21㎞走ることができれば、残りを歩いたとしても7時間の制限時間内に完走できる」

細かく計算したわけではありませんが、ハーフマラソンを完走してみてこんな実感を得たので、Googleマップで調べて20㎞のコースを作って、さっそく翌週末からチャレンジしました。

第1週は、ゆっくり慎重に走ったものの、途中から例の持病(腸脛靭帯炎)が起きたため、ひどくならないうちに引き返しました。
第2週は、もうすこし走れましたが、また持病再発のため16㎞くらいしか走れませんでした。2週連続。ほとんど絶望的な気分。
第3週、ついに奇跡がおきました。脚に負担がかからないように、そっと、そぉっと走ると、痛みはあったものの何とか21㎞完走できたのです!

おっかなびっくりでも21㎞走りきる脚力が完成!

大会開催の2週前にハーフマラソンを走りきることができたことはかなりの自信になりました。
と同時に、文系人間の身体にも変化が表れ、少しずつですが、自分がスポーツマンになったような気分(※たぶん運動不足が解消された実感のようなものではないか)を味わえるようになっていました。

「マラソンをやってます」と人に話すと、「私は無理」「何が楽しいんですか」というような反応が返ってくることがよくあります。

ほとんど理解不能なのでしょうね。実際、この文系オジサンも昔は同じような反応をしていたマラソン懐疑派でした。
しかも、昔は傲慢でしたから、「スポーツなどという非生産的な行為はしない」というくらいのことを考えていたように思います。若気の至り、ですね。

マラソンの距離は42.195㎞。確かに人間の脚で走るには尋常ではない距離で、「車や電車があるのに何が楽しくてやるのか」と、考えるのが普通でしょう。

そんな異常で苦しそうなマラソンを続けることに、どんな意味があるのか?

そのひとつは、ストーリーではないかとおもいました。

小説や物語には、といったものには事件があり成功や失敗が語られます。登場人物の喜怒哀楽が表現されて、読者はそれに感情移入して楽しみます。

マラソンもまた同じことです。完走できずに失敗。練習して痛みが出て克服。再挑戦して完走。こういったことを、自分が主人公のランナーとして楽しむことができます。

もっともこれはマラソンについてだけではなく、他のスポーツ、それ以外多くの事についても言えることですね。
仕事、趣味、ボランティア、社会運動など、人がそれぞれの目標をもって参加するときにドラマが起こり、ストーリーを生きることになるのでしょう。

今度、マラソン懐疑派の人々に出会ったら、こんな説明をしてみようと思うのでした。

リタイアに終わった私の初マラソンについては、こちらに様子を書きました。

・それは2009年に始まった
・人生初レースへ。練習は刺激的?
・ついに来た初レース 「諏訪湖ハーフマラソン2009」

その悔しさを秘めて次に挑戦したのは、東京の米軍横田基地で1月に行われる「フロストバイトロードレース」のハーフマラソンでした。

こちらの大会は、米軍基地内を走るという異色のマラソン大会で、2010年に初参加して以来ずっと参加しています。
アメリカ基地内ですから、応援してくれるのはほとんどがアメリカ人の方です。人数は多くありませんが、陽気な応援で励まされます。
大会名の「フロストバイト(frostbite)」は「凍傷」という意味で、毎年けっこう寒いです。風がビュウビュウ吹いて鼻水が出ます。
(※2015年は暖かかったです。地球温暖化が原因?)

2回目のレースは2010年1月、腸脛靭帯炎の不安を抱えつつも、前回よりもかなり走り込んで参加。米軍横田基地に乗り込みました。
・膝が痛い! 腸脛靭帯炎を治せ(1)
・膝が痛い! 腸脛靭帯炎を治せ(2)

レースはやはり13㎞くらいから、腸脛靭帯が痛くなりました。しかし、痛みは想定内だったので、ひどくなる前に時々歩きをいれました。18㎞くらいからはほとんど歩いたと思います。しかし、歩いてもダラダラとは歩かず、大股のウォーキングをして時間のロスを抑えました。そして、最後は脚が上がらず、競歩の選手のような走りでゴール!

ハーフマラソン初完走!となりました。

タイムは2時間10分ほど。
この時は、完走できると思っていたので、それほど喜びは無かったのですが、とりあえず前回リタイアのリベンジを果たした気分でした。

しかし、この時は実は喜びよりも不安がよぎりました。「ハーフマラソンで歩いていたら、1ヵ月後のフルマラソン「東京マラソン」は、どんな苦しみになるのだろう・・・」

その夜は、仲間たちと打ち上げをして、完走を祝福されつつも複雑な気持ちで家路についたのでした。
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