なぜ走る? 文化系レベルランニング

東京マラソン2010にたまたま当選してしまった「読書が趣味」の文化系人間。 それ以来、50歳を過ぎた今も、なぜか走り続けています。 走ることにどんな意味があるのか? 「からだ」「こころ」「グッズ」「レース」「本」などから、走ることについて考える、ランニングブログです。

以前、こちらの記事(↓)でシューズを紹介しました。

<シューズ紹介> 本命レースで活躍! 「ウェーブ・エンペラーTR」

この靴は、2017年から少しずつ履き続け、ついに先日、その役目を終えることとなりました。
長い間、私とともに走り続けてくれました。

古いシューズもただ捨ててしまったのでは、ごみ袋に入れておしまいです。が、振り返ればいろいろな思い出がよみがえります。

せっかくですので、この使い込んだ靴がどうなっているのか分析してみようと思います。



長年履いたシューズはこうなった


「静岡マラソン2017」のころ、このウェーブエンペラーTRはこんな感じでした。
ピカピカです。

wave-emperorTRw

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この新品のシューズが、その5年後にこうなりました。↓

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ヨレヨレでかなり汚れも目立っています。かなり使い込んだので使用感がすごい。

上の写真では、左足の小指の辺りの布が破けていることがわかります。「ワイド」で幅が広いタイプですが、それでも小指が当たってしまうようです。走っているときは気になりませんでしたが、こうして分析してみてハッキリしました。
私の足は「幅広」である、と今回わかりました。


ソール(靴底)について

ソールは下の写真(↓)、こんな風になっていました。

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カカトのゴムは擦り切れてなくなっていますが、ここまで削れていたことには気づかず最近まで履いていました。ランニング時に靴底はそんなに見ないですよね?

私は以前このシューズを選んだ理由を、このブログこう書いています。

「私が重視したのは、フルマラソンに必要と思われるそこそこの軽さとクッション性でした」


履き続けているうちに慣れていまい、クッション自体がかなり削れていました。しかし、弱くなったクッション性などないことに気づかず、履き続けていたのです。クッション性とはいったい何なんでしょうか?それって重要なんですかね?(苦笑)


左右のアンバランス

左足のカカトの削れ方がすさまじいものがあります。片足だけがこれほど削れるということは、左右のバランスが違っているわけです。
これまで、身体の左右の違いには自覚があったので、何度か修正を試みました。それで治った部分もありますが、シューズのカカトの減り方だけはどんなに気を付けてもまだ直りません。

カカトが削れるように足をついているから、こんな風になるのですが、この着地しかできないのです。

ガニ股も、体のねじれもかなり修正しましたが、それでも足の裏の左右差はなくなりません。
人体は奥が深い、ランニングや歩行も奥が深い...


しかし、よくもこれほど削れたものです。みなさんは一つのランニングシューズをどのくらい使い込むのでしょうか?

ん? この靴、まだ履けそうな気がしてきた。
散歩などに履いてみてもいいかもれないと、貧乏性が顔をのぞせています。


おまけ

ウェーブエンペラーTR、まだアマゾンに売ってました。小さいサイズしか残っていないようでした。
ワイド版はもう売っていません。

●ウェーブ・エンペラーTR 
 

お久しぶりです、しばらくぶりの更新です。皆さん、お元気でしょうか?
気がつくと、2021年の夏になっていました 。

前回更新時(2020年2月27日)は、新型コロナウイルスの流行前の平和な世界でした。しかし、世界は一変。今は、新型コロナの世界にすっかり慣れている自分に驚くばかりです。

その後も、ほそぼそとランニングを続けていました。
しかし走行距離は、かつて自己ベスト更新を目指していた頃とは、比べものになりません。
今は週2~3回、月に80~150kmほどでしょうか。


体力アップよりもスキルアップ

今の私は、走り込みではなく、体の使い方を改善する方向で走力アップをめざしています。

この新型コロナの流行により、私の通うジムではマスク着用が義務づけられました。マスクで走るのが苦手な私は、マスク必須のトレッドミルでは走り込みができません。
結論、「走るのは外」。屋内でのランニングは捨てました。

ジムでのランニングが減った分は、身体バランスの調整を心掛けてます。
以前のように時間もない今は、短時間で効率重視です。

屋内トレーニングメニュー

現在は、次の3つが私の屋内トレーニングの軸になっています。

1. 股関節ストレッチ
2. 懸垂
3. ウォーキング


もちろんこの他にもいろいろとやったりしますが、時間があまりないので、最低限やるのがこの3つ。
それぞれ見ていきましょう。

1.股関節ストレッチ

ストレッチは今のところ、股関節がメインです。これだけのことも多いです。
一般的にオッサンは体が硬い。特に、40歳くらいまで運動をしてこなかったオッサン(私です)は、一筋縄ではいきません。かなり時間をかけないと無理です。
私のストレッチは硬い人向けです。柔らかい人には意味ないかもしれません。

股関節は、まず「前屈」
膝を伸ばして手の先が足の先につくようにグーっとやる、あれです。硬い人はとにかく手先と足先の距離が遠い。昔ま私は、30cm以上離れていました。今は、立ち姿勢の前屈で、手の平がギリギリ床に着くぐらいにまでなっています。ここまでには3年かかりました。
前屈のコツは、下腹に力を入れることです。どの辺りにというのは、前屈をしながらいろんな力の入れ方を試すしかないと思います。私はある日、適当に腹筋を入れたらグッと手の指が進みました。
それと、お腹と太ももの距離が近づくようにすること。そうすると股関節に効いてきます。

次は、うつ伏せの状態から、「膝を曲げた片足を開いて上体を起こすストレッチ」
体が硬い人は、股関節だけでなく腰にも負担がかかるので、無理せずにゆっくり少しずつやるのがポイントです。

この二つのストレッチを続けていると、走るときに、股関節の位置と動きが何となくわかるようになります。
股関節が柔らかくなると、動くようになり、走っているときお尻とももの裏の筋肉が使えるようになります。その結果、20kmくらい走った時に、脚全体への負担が軽くなったような気がします。脚の内側の筋肉も使えるようになり、走った後の膝外側と太もも外側の痛みなくなりました。

2. 懸垂

ふつう懸垂というと腕や肩を鍛えるイメージがあると思いますが、私は背中を鍛えているつもりです。
ランニングで疲れてくると腰が落ちて段々と前かがみになりがちです。そこをグッと背中でこらえるのです。

それと、懸垂もまた腕の力だけでやろうてしてもうまく上がりません。腕を完全に伸ばしてから上げるには、全身の筋肉をうまく使う必要があります。その体全体のバランス感覚を養う意味もあります。

ランナーは走ってばかりで上半身を鍛えない人が多いようですが、「脚だけ立派」ではアンバランスのような気もします。そこはしっかりと、バランスをとりたいところ。

3. ウォーキング

ウォーキングは、ただ単に走るのを遅くしただけの運動ではありません。
ジョギング同様の体重調整や心肺機能の維持の側面もありますが、それだけではなく、私にとってはもっと大切な意味があります。

それは身体のバランス
体の左右差、骨盤の傾き、胸の上下の傾きなど、歩きながらいろいろと変えてチェックしています。ランニングでいつも同じように走っているだけでは、ストレッチや筋トレの成果は実感しにくいです。そこで、体の変化を感じられるようにウォーキングを取り入れています。

続けているうちに、私は身体がねじれていること実感としてわかるようになりました。骨盤がの右側が後ろに向いているのです。このねじれと共に何十年も生きてきて馴染み過ぎているため、これを直すのは簡単ではありませんが、時間をかけてじっくりと直すつもりです。

まとめ

レースがほぼない現在、モチベーションも低くなりがちです。もう少しこの状況がつづきそうですが、
環境が変わっても走力は向上させることはできると信じています。
この新型コロナ騒動が終わり、各地のレースが始まったときに、しっかりと完走できる力を作っておきたいものですね。

2020年2月16日(日)に静岡県浜松市で開催された「浜松シティマラソン」。

最近走ることが少なくなってしまった私は、せめて地元のこの大会で日ごろのとても小さな練習の成果を発揮したいと意気込んでいました。
自己ベスト更新は無理としても、「意外と走れるじゃん、オレ」という自信が欲しかったのです(笑)

しかし、当日の天気は予報通りの「雨」

そして、結果は「不参加」、つまり「不戦敗」。
私は負けました。土俵に上がらなければ「負け」ですので。

今回の参加取りやめの理由


今回は、「」が不参加の理由です。
ケガや病気ならまだしも、「雨」は理由としてはかなり「下」のような気がしますね。

雨はランニングに対する情熱を測る温度計のようものです。雨でレースにでない人は、情熱が足りません。私には情熱が足りなかったのです。

しかし、だれもがマラソンバカになれるわけではありません。普通の社会人は、雨で風邪をひくリスクを考えれば、不参加はごく普通の判断でと言い訳めいたことを言っておきます。

失われし情熱はどこへ

ところで、最近ブログを更新していませんでしたが、これも忙しいことで走る距離と時間が減ってしまい、ランニングに対する情熱が失われたきたことを意味しています。

雨の日になぜ走る?
情熱がないので、この問いに対する答えが見つかりません。
特に、大会当日の早朝の大雨を見た後には完全に、走りの情熱は消えていました

情熱の弱まりは2日前にはすでに感じていました。
天気予報がこの雨を予測していたからです。

今どきの2日前の天気予報はほぼ当たりです。
浜松市の中心部の雨確率は80%。どんなランナーでも参加予定の大会で雨が降るとなれば、大会に参加にするかどうか一瞬考えてしまうことでしょう。

室内ランニングで軟弱化

最近の私はあまり走っていません。時間がないので、走る時はトレッドミルがほとんど。走行距離は月100kmくらいで、外は月に2回程。以前は月250kmで外も良く走っていたので、今とは比べものになりません。
外の寒さに弱くなった今の私は、冬の強風を聞くだけで、走る気をなくしてしまいます。

そんな軟弱ランナーの私は、真冬の雨の大会を考えると不安が襲いました。2年前のキレキレの自分ならば「雨もまたオツなもの」くらいの気分でしたが、今は昔の話です。
やはり外をたくさん走ることがレースへのモチベーションを上げるようです。


レース中はそんなに降らなかった

ところで、今年の浜松シティマラソンは、実はそんなに雨が降っていませんでした。
早朝の雨は弱まり、スタート時にはパラパラと降る程度。1時間30分くらいのタイムであれば、そんなに濡れることもなかったのです。
つまり、もしレースに出ていたら、けっこう快適に走れていたはずなのです。
結果論ですが、振り返ってみるととても残念です。
小雨のレースは走りやすいのです。

雨のレースの利点

雨のレースは悪いことばかりではありません。メリットもあるのでいくつか挙げてみます。

1.呼吸が楽

雨の時は乾燥時に比べて呼吸が楽です。理由はよくわかりせんが、走っていてゼエゼエしにくくなります。

2.紫外線が少ない

日光がさえぎられるので、紫外線が少なくまぶしくないのでサングラス不要。また、女性のお肌にも紫外線の害が少なくなります。

3.花粉が少ない。

雨が降れば花粉も少なくなります。花粉症ランナーには良い条件になります。


4.参加費が無駄にならない

参加しない場合には、参加費の返金がありません。今年は新型コロナウイルスによる大会中止が相次いでいますが、その場合でも返金がありません。出られるのであれば、なるべく出たいものです。

5.困難なことを成し遂げた達成感が得られる

雨のレースの参加に迷う私のようなランナーは、雨レースの参加自体が大きなハードルとなっています。この心のブレーキを解き、参加できたとしたら大きな達成感が得られるでしょう。

6.「雨」という自然を体感できる

私たちは普段、雨の日は傘をさしたり、カッパを着たりして外に出ます。びしょ濡れで道を歩くことはほとんどありません。そんな非日常の体験を普通に行うことができるのが雨のマラソン大会のメリットと言えないこともない。



以上、思いつくままに雨のレースのメリットを書きましたが、もちろんこれよりもたくさんのデメリットもあったりします。だから私も今回は棄権してしまったのです・・・

出ないよりは出る方がいい


雨のレースは今後もあるはずです。そんなときに、もしランニングへの情熱が弱まってしまってたとしたら、出ない理由ばかりを探してしまうものです。そんな時に、ここに書いた6つの雨レースのメリットを思い出して、出場への意欲を駆り立てていただければうれしい限りです。

「浜松シティマラソン2020」は、自分の心の弱さが出てしまったレースです。雨にも負けず新型コロナウイルスにも負けずに参加した人たちは、私から見ると偉大な勝者です。もちろん、エントリーした各人がそれぞれの判断に従って出場するかどうかを決めればよいことですので、「雨でも出れば勝ち」というのではありません。
しかし、雨にも負けずに走ったランナーは、雨に負けて走らなかった自分にはとてもまぶしく見えるのでした。

レース後日談

この話には後日談がありまして、レース翌日、同じジムに通う初心者の50代女性ランナーに私の不参加を報告しました。
私が、雨がどうのこうのと、不参加の理由を説明し終えると、彼女は「勝った」とニヤリと笑いました。

私の、完敗です。





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